また 会おうね 

岡部明美さんのブログ
「また会おうね、 きっと、きっと、 いつかまた」が、
いつのまにか、郁代の声になって聴こえてきました。
郁代からのプレゼントでした。 


< い の ち の 花 >


私が、この世界に生まれた朝の光は、どんな美しさだったのだろう。
窓から差し込む日の光、通り抜けていく風、庭の木々や花たちは、私がこの世界に生まれたことをどんなに祝ってくれただろう。


私がこの世界に生まれた日に、初めて聴いた声は誰の声だったのだろう。
父と母は、眼を細めて、私が生まれたことをどんなにか喜んでくれただろう。
父と母は、きっと飽くことなく、生まれたばかりの私を、
見つめ続けてくれたのだろう。


抱くことがこわいくらいに、やわらくて小さくて繊細な私のいのちを守り続けてくれた父と母。
たくさんの愛をもらって今日まで生きてきた。
たくさんの人たちから愛をもらわなかったら、
今日まで生きてこれはしなかった。


今日まで生きてきた道のりで、
この世界の美しさに何度心が震えただだろう。
茜色の空、沈む夕日の美しさ、
金色に縁取られた夕焼け雲の神々しさ、
降り積もる雪のやさしさ、
台風一過の、あの抜けるような空の青さ、
電線に連らなる赤とんぼの群れ、
銀河の流れ、その星々の輝き、
世界中の青をすべて集めたような空の青さ、海の蒼さ。
天と地をつなぐ、大きな虹の架け橋の美しさに、
思わず息を飲んで、立ち尽くした日。


神様がいるかどうかはわからなかったけれど、
この世界の美しさに触れるたびに感じてきた。
こんなにも美しい世界を作ったのはいったい誰なのだろうと。
私をこの世界に本当に送り出してくれたのは、
父と母をも超える、その大いなる存在であることを。
その存在は、私が、私のいのちの花を咲かすこと、
しあわせになることだけを願ってこの世界に送り出してくれた。


でも、私は、
自分がどんないのちの花を咲かせるためにこの世界に生まれたのか、
ずっとずっとわからなかった。
やみくもに追い求めて、探し回って、
行き詰って、迷子になってしまった。
何度途方にくれて立ちすくんだだろう。


今日まで、一生懸命に生きてきた道のりで、
どれだけ涙を流してきただろう。
悲しくて、寂しくて、一人暗い夜の闇の底で、ひざ小僧を抱えて泣いた夜。つらくて、苦しくて、どうしていいかわからなくて、
一人泣き続けた、夜が明けるまで。


でも、そんな時に、いつも誰かが手を差し伸べてくれた。
誰かが抱きしめてくれた。
誰かがこっちだよって手招きしてくれた。
誰かがそっと背中を押してくれた。


ありがとう。ありがとう。
私は、あなたに出逢えなかったら、
私の歩いていく道がわからなかった。
あなたが、私が咲かすべきいのちの花に、水と光をくれた。


この広い宇宙で、こうして、あなたに巡り逢えたことの奇跡。
あなたの存在こそが、私の人生の宝物でした。
あなたに出逢えたことが、
大いなる存在からの、私の人生への贈り物でした。


私は、私の色を、この人生のキャンバスに塗っていきます。
世界でたったひとつの絵を描いていきます。
私は、そのキャンバスに描いた人生を、その夢を生きていきます。


そして、あなたの描いた夢と、どこかで重なりあい、
分かち合える人生を共に歩いていきたいと思っています。
ありがとう。
あなたに出逢えて、ほんとにありがとう。


そして、私の人生の最後の日に、私は、
私の人生に深く関わってくれた人たちにこの言葉を伝えて旅立ちたい。


家族になってくれてありがとう。
友達でいてくれてありがとう。
一緒に仕事をしてくれてありがとう。
愛してくれて、大切にしてくれて、信じてくれて、ありがとう。
いっぱいいっぱい迷惑もかけてごめんね。
あなたがいてくれたから、私の人生は楽しかった。
また会おうね。きっと、きっと、いつか、また・・・。