2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ねむの木のこどもたちとまり子美術展 2

金沢での美術展オープンにあわせての、4月28日発刊の「約束」。 一人ひとりにサインしてくださいます 実印をいただけます 「約束」“あとがき”から(抜粋)。 私を、もう少し生きていさせてください。 愛した人との約束、愛したこどもたちへの責任。 これから…

ねむの木のこどもたちとまり子美術展

金沢21世紀美術館で、 「ねむの木のこどもたちとまり子美術展」が開かれています。 昨日は開催初日だったので見に行きました。 会場に入ったとき、 ねむの木のこどもたちによる素晴らしいコーラスで迎えられました。 目の前で、車椅子のまり子さんがやさしく…

リンゴの花咲いて

三つ目トンネル入り口には「梨畠」が広がっていますが、 トンネルを抜けると今度は「リンゴ畠」が広がっていて、 今、可憐な花を咲かせています。

犬麻呂と綽空  (十一)

犬麻呂と綽空 (十一) 親鸞 225 五木寛之「サヨ、とよばれて、はい?とふりかえる、その返事が南無阿弥陀仏だとおっしゃるのでしょう?仏さまによびかけられてする返事だから、仏よりいただいた念仏、というのですね」「それが、他力の念仏だ。 自力の念仏…

「ありがた〜いことがわかった」

いつも読ませて頂く方のブログにあった言葉です。「私たちは生かされていたんだということに、 一度死を目の前にすると気がつくんだね。 だって、癌になって、どんどん動かそうにも、手も足も動かないんだよ。 動かしてもらっていた、生かしてもらっていたと…

新学期

あなたたちの新学期が始まりましたね。 真新しい紙に、これから何をかくのでしょうか。 縄遊び mikutyan(一歳三ヶ月) 新四年生 Aちゃん 新六年生 Sちゃん mikutyan、Aちゃん 、Sちゃん。 あなたたちに出会えたことは奇跡 です。郁代に出会ったことも、 …

もっと大きなものに愛されてここにいる

「あなたにあえてよかった」がご縁となり、お手紙を頂きました。 ずっと家にひきこもっていましたが、 息子のお骨を抱いて冬でもお日様が近いところ・・・とよろけながら沖縄の離島、来間島(クリマじま)へいったのでした。 冬の来間島には人が誰もいなくて…

三つ目トンネル

工事中の「三つ目トンネル」が郁代の部屋からも見えました。 新しい街が生まれようとしていました。完成したら、 トンネルの向こうへ行ってみたいと誰しもが思うものでしょう。 「来年春の開通、もうすぐだね」 「小松空港まで、ぐっと近くなるね」 そんな会…

梨の花

私の住んでいるところは、近年開発が進み激しく変貌しています。金沢大学が金沢城内から角間キャンパスへ移転したため、 大学門前街が造られているからです。 それまではのどかな農村地域で、ホタルを手掴みしながら用水沿いに家の前を歩けたほどでした。 そ…

犬麻呂と綽空 (八)

犬麻呂と綽空 (八) 親鸞 222 五木寛之「どうもヤバイことになりそうな気配がします。お気ずきですか」 犬麻呂は声をひそめて、 「念仏一筋、専修念仏、その他の信心や修行は一切無用という法然さまの教えが、 怒りと疑心をひきおこしたとしても、不思議は…

「大浦先生」

子どもの頃から、郁代の周りにはいつも人がいました。 自然や動物が大好きだった郁代が大学で選んだのは教育学部で、 教育実習の時の生徒の作文が残されていました。 大浦先生ありがとう 三年五組 橋元かよこ(仮名)大浦先生、いつもわたしたちのそばにいて…

旅する人

遠い国へ旅立った郁代。あなたの人生は、旅する人だったねぇ〜。 「あなたにあえてよかった」より 旅する郁代のページです。 大学に入学した郁代はテニス部の合宿、 本格的に始めた英会話の勉強と忙しい日々の中、 ヨーロッパをはじめとする世界各地へ旅行に…

でんでんむしのかなしみ 

カーテンをゆらし、今ふきぬけた風は、 「涙をぬぐい、顔を上げてね」 との郁代のささやきだったのでしょうか。 でんでんむしのかなしみ 新美 南吉 (にいみなんきち) 一ぴきの でんでんむしが ありました。 あるひ、そのでんでんむしは、たいへんなことに き…

犬麻呂と綽空(七) 

郁代のお墓をぐるっと囲んで「ドウダン(満点星)つつじ」が植えてあります。 白いかわいい花が満開です。さわやかな風が吹いていました。 犬麻呂と綽空(七) 親鸞 221 五木寛之「いまのサヨどのの言葉、骨身に徹しておききしました。 法然上人の門弟にくわ…

「ありがとうございます」

食事がおいしいと、「郁代、ごめんね」と言いたくなります。 何ヶ月も食べれなくて、水も飲めなくなって、どんなに辛かったでしょう。 この辛さはどんなだろうと、一度私は絶食してみたけれど、 3日目にはフラフラになりました。 郁代の病状に合わせ、そのう…

犬麻呂と綽空 (五) 

1歳を過ぎたみくちゃんの「ことば」が増えていくのが楽しみです。 「ママ」「パパ」に始まりわが家の犬も大好きで、「ワンワン」とさかんに指差したりさわったり。最近は、「ドウジョ!」「ドウジョ!」(どうぞ!)といって、何でも渡してくれます。 おかた…

誘われて花見

縁あって読ませていただいている佐藤さんのブログにあった、「喪失感は薄れるものでも乗り越えるものでもなく、深くなり、日常になる思い」との言葉が素直にうなずけるように思いました。 郁代が「今度連れて行ってあげる」とよく言っていた、 造幣局桜の通…

正岡子規『仰臥漫録』

青木新門「納棺夫日記」(1993年発行)あとがき、 この原稿を書き終えた時、正岡子規の『病床六尺』にある 『悟りという事は、如何なる場合にも、平気で死ねることかと思って居たのは間違いで、悟りといふ事は如何なる場合でも、平気で生きて居ることで…

海に抱かれて

郁代に会いたくなると海を見たくなり、今でもよく出掛けます。 郁代が発病してからというもの、涙を流す場所はすぐ近くのプールでした。 スイミングで気分転換することで、かろうじて心の平静を保っていたのです。 海やプールが、崩れそうになる私を救ってく…

あの日の桜

ちょうど桜の今頃、オーストラリアから友人のハジメさんが見舞いに訪れました。 郁代は歩くのがやっとの時でしたが、兼六園を案内しました。石川門の桜をバックにハジメさんを撮った写真が残っています。写っているのはハジメさんですが、 私にはカメラから…

「金沢望郷歌」

ふとテレビに目をやると、 松原健之「金沢望郷歌」(作詞:五木寛之/作曲:弦哲也)が 流れていました。五木寛之氏の講演会の後にも、よく歌われていました。 何度も聴いて、よくなじんだ歌でした。 桜橋から 大橋みれば 川の岸辺に かげろう揺れる 流れる…

「おくりびと」こぼれ話 

本木雅弘さんが出会ったのは、1993年発行の「納棺夫日記」でした。 その頃評判高かったので、私も読みました。(写真)表紙には交流のあった吉村昭氏の序文が、 裏表紙には、 「『信』不在の現代に警鐘を打つ、現代版『歎異抄』であるといっても言過ぎで…

悲しみも苦しみもあって

「これまで、お母さん、完璧やったわ。必要なもの、必要なことが、いつも直ぐに用意されていたもの…」「ありがとう…」郁代の最後の言葉が思いだされました。 冬があり夏があり 昼と夜があり 晴れた日と雨の日があって ひとつの花がさくように 悲しみも 苦し…

「爛漫」

今、金沢では「現代美術展」が開かれています。 一般からの応募作品の他に、同展ゆかりの先輩諸氏による委嘱作品も鑑賞できるのが魅力なのです。 会場に入ってすぐ私を迎えてくれたのは「爛漫」。金沢市出身、日本芸術院会員村田省蔵氏の作品でした。 画面い…

お花見

現在闘病中の方がブログに書かれていました。 たった1時間くらいのお花見で、すぐに私は病院に戻りましたが、 帰り際に母がポツリと言いました。 「みんなでお花見できてよかったね・・・」 「お母さん、来年もまたこようね。 必ず、みんなでこれるから・・…

法然上人の目 (十)

法然上人の目 (十) 親鸞 208 五木寛之 「わたしは日々つねに念仏を口にとなえて暮らしておる。 その法然の念仏と、そなたがとなえる念仏とは、 はたしてちがうところがあるであろうか。 それとも同じ念仏として、変わるところがないのか。どうじゃ」範宴は…

24時間テレビに「本当のことだから」が

郁代は「本当のことだから」で、「千の風になって」の詩に出会っていました。 秋川雅史さんが紅白に出場する前、まだ世の中に曲が流れていない時でした。「24時間テレビ」で放送された郁代の番組 郁代のお別れの旅1 郁代のお別れの旅2 では、 秋川雅史さん…

映画「4分の1の奇跡」

山元加津子さんと養護学校の子どもたちの世界、 映画「4分の1の奇跡」〜本当のことだから〜 が劇場上映されているのですが、 監督の舞台挨拶がYouTubeで4月4日のブログ「いちじくりん」に載っていました。 「みんなが違っていて、 みんなが大切だということ…

兼六園開花

桜、開花しました。 2009年4月3日 私は歩いて移動する人なので、 香林坊へ出る時は、いつでも兼六園を通りぬけます。 片道一時間のコースです。周辺には、能楽堂、石川県立美術館、金沢21世紀美術館、金沢歌劇座、近代文学館、四高記念館などがあります。写…

法然上人の目 (八)

法然上人の目 (八) 親鸞 206 五木寛之 法然は言葉を続けた。「わたしが叡山をはなれて別所の聖(ひじり)となったのも、ただ法門での出世栄達をすてて、遁世(とんせい)したわけではない。 そのころはのう、隠遁し、聖となることもまた、人びとに敬われる…