愛する人のためにもっと生きて!

先日、S先生よりご本をいただき、
その日のうちに読ませていただきました。
私の家も、母や妹がいて大浦さんと同じような家族構成です。


とはいえ、私は独立して自分の家族があります。
長男は外国語大学を目指す高校二年生。
長女が中二、末の子は保育園の年長組です。


本を読みながら私は、母の立場にもなり、先に逝く娘の気持ちにもなり、
あるいはこれから成長していく子どもたちの未来を想いながら・・・
人生の大先輩からの大切な言葉を少しずつ刻みながら読み終えました。


その後すぐ、寝床に並ぶ三人の寝顔をみて声にならず泣けました。
ほんとうに、お辛かったと思います。
やがて一周忌。
この本を書かれたことで、
大浦様のお心に光が見えたのではとお察しいたします。
どうか、これからもお元気でお過ごしなさいますように、
心から祈りたい気持ちになりました。
 

本の中で「私は母として何もできなかった」という言葉が何度も出てきました。
とても印象に残っています。
でも、誰も何も出来ませんよ。


成長してまで親が手出し出来ないような立派な娘さんでいらしたのですね。
私もつくづく最近感じます…。
子供って成長すれば見守ることしか出来ないのだなあって。
手をだせない、口をはさめないもどかしさに苛々することがよくあります。


夢中で子育てをして、上の二人がようやく大人らしくなり、
三人めにしてやっとじっくり子育てを楽しめるかと思いましたが、
三人目は悲しいくらいにしっかりしていて、
「おかあさん、ボクひとりでするよ」「…ひとりでいくよ」
こんなセリフばかり言われちゃって。
私の子育て何だったのだろうと淋しいばっかりの今日このごろです。
 

この子たちを守る義務があります。
この子たちの未来を拓くために私は元気でいます。
郁代さんのすばらしい人生に触れさせて頂いたにもかかわらず、
上手く表現することが出来ません。
私も無力です。
強いて言えば、私がこれから出会うはずの様々なお別れに対して、
少しばかりの心づもりが出来たかもしれません。
いいえ、それ以上に色々なことを考えたり思い返したりというきっかけをいただきました…。
私のこと、母のこと、父のこと…。


それは、とりとめがない流れで頭に浮かんできました。
面識もない私に、様々な想いを下さった「あなたにあえてよかった」
に感謝しております。
 

ともかく命ある私たちは生きていかねばなりません。
お母様も日々感じる幸せを大切に頑張ってください。
私も幸せな今に漠然とした不安を感じながらも、
精一杯の毎日を送りたいと思います。


この本を通じて、郁代さんから、
「生きて!愛する人のためにもっと生きて!」
と強いメッセージを受けとりました。


今まで、死を考えることはありませんでしたが、
生を感じることもなかったように思います。


    * Nさん 有り難うございました。
      「今まで、生を感じることもなかったように思います」
      のお言葉が印象に残りました。