春の風 17 



かっこちゃんの日記配信「宮ぷー心の架橋プロジェクト」より、
読者からのお便りをお届けしています。


中学生のみーちゃんからのメール(第641号)に、
娘さんを失ったゆきさんが呼びかけておられます(第642号)。


第641号 宮ぷー こころの架橋ぷろじぇくと  
                    2011年5月9日
(前略)


中学生のみーちゃんからのメールです。
・・・・・
かっこちゃん、突然ですが、質問があるのです。
死んでもいい命と言うものはあるのですか?
死ぬことを喜ばれる命と言うものはあるのですか? 
死んだほうがいい命というものはあるのですか? 
このあいだ、ヴィンラディンが殺されたとき、
アメリカ中がお祝をしている映像を観ました。
かっこちゃんはどう思いますか? 
私が知りたいのは、私は生きていてもいいのだろうかとよく思うからです。


私がいなければ、
母親も父親も楽だろうなと思うこともあります。
いっそ死んでしまおうかと思う日もあります。


かっこちゃんは、前に、雪絵ちゃんのことで、
一生懸命生きてそのあと亡くなることにも意味があると書いてあった気がします。間違っていたらごめんなさい。
ヴィンラディンが亡くなって、お祝しているのを見たとき、
死ぬことで喜ぶ人がいるんだということが衝撃でした。


私は今、生きることが正直しんどいです。
そして、私が生きていることで、プラスマイナスゼロどころか、
マイナスなことばかりまわりに起こしている気がします。


かっこちゃん、迷惑なことはわかっていますが、質問に答えてください。
死んでもいい命はあるのですか?
・・・・・

みーちゃんが本当に一生懸命に質問をしてくださいました。
私もみーちゃんに真剣に答えたいです。
私は、生きること、死ぬことを決めるのは、私たちであってはならな
い気がします。
なぜなら命は私のものではないと思うからです。
ヴィンラディンさんの命もミーちゃんの命も、私の命も、自分だけのものではないです。


ですから、命を終わらせると決めることを、
自分や他の人が果たして決めてもいいものなのでしょうか? 
ヴィンラディンさんの背景のこと、アメリカの事情のこと、いろいろなことを言いたいのではないです。
みーちゃん、
私は私がここにいることも、みーちゃんが生きておられることも、
必ず神様が必要として、大切なものとして、愛すべきものとして、
ここにおいてくださっているのだと思います。


みーちゃんの生きることのしんどさも何もわかっていない私ですが
みーちゃんどうぞ生きてください。
必ず生きてください。
みーちゃんが生きることを、
生きてくださることを選んでくださるように、祈っています。
                              かつこ




 第642号 宮ぷー こころの架橋ぷろじぇくと  
                    2011年5月10日

(前略)


ゆきさんは、みーちゃんにどうしても伝えたいことがあるのです。
そして、ゆきさんの思いは、
みーちゃんに限らず多くの人の心にもきっと届くと思います。
・・・・・
かっこさん、こんにちは。
メルマガを読むたび、
私もメールを書こうと思いながら躊躇する自分がいます。


でも、中学生のみーちゃんのメールは娘を思い起こさせ、
かっこさんの力を借りて伝えてほしいと強く願っています。


みーちゃんのつらさ・苦しさを「つらいんだなあ、苦しいんだなあ」と 思うことはできても、
なかなかそのままを自分で実感することは 難しいです。


私たち親より先に逝ってしまった娘に、かっこさんのいうとおり、
「あなたの命はあなただけのものではないよ」
と言いたかったけれど、
当時の私に、心から自信を持って言えるほどの信念はなかったな
と思うのです。
死にたいと苦しむ娘になす術を持たなかった私は、
娘に見限られたのだと思いました。
初めて、それほどまでに苦しかったのだと思い知らされました。
遺された私に何ができるのか、ずーっと模索中です。


その中で、かっこさんに出会い、メルマガを受け取り始めました。
みーちゃん、
みーちゃんがあっという間に苦しみから抜け出す手助けができなくてごめんなさい。
みー
ちゃんが、生きててうれしいと思える世界に連れ出せなくてごめんなさい。ほんとうに些細なことだけど、
「それでもなんとか生きてて欲しい!」
と強く願っている者がいることだけは知っててほしい。


いつ、つらさ・苦しさから解放されるのか、先が見えず怖いよね。
みやぷーもおんなじなんですね。
でもなんとか希望をもってほしい!
そう願わずにおれません。


かっこさん、本当にただただ願い、祈るだけの私ですが、
これからもよろしくお願いします。
かっこさん・みやぷーさんをはじめおふたりを取り囲んでいらっしゃる方々、メルマガを読んでいらっしゃる方々、
ひとりでも多くの方々の幸せをお祈りしています。
・・・・・


ゆきさん、涙がとまらなくなりました。
ありがとうございます。
みーちゃんも、ゆきさんに
「ありがとうございますと伝えてください。
かっこちゃんが、命は自分だけのものじゃないと言ってくれて、
ゆきさんがそれでも生きて欲しいと言ってくれて、
私は両親にもう少しでゆきさんと同じ思いをさせるところでした。
そのことに気がつけてよかったです」
と書いてくださってありました。
ゆきさんもまたまっすぐに思いを伝えてくださって、
みーちゃんにとっても、本当にうれしいことでした。
                            かつこ