奇跡なんかじゃありません


かっこちゃんのメルマガ 「宮ぷー心の架橋プロジェクト」
(3月23日 参加者人数5239人)からの抜粋です。
メルマガの生い立ちはこちら




白雪姫応援団の長堀先生が書いてくださったコメントの文章です。
・・・・・
「宮ぷーは奇跡じゃない。この回復を日常の医療にしてほしい」 
かっこちゃんこと山元加津子さんにはじめてお会いしたのは、東京・芝での講演会でした。
そのときに、宮ぷーさんの頭部CTを拝見し、
その状況に絶句したことを思い出します。
にもかかわらず、宮ぷーさんが目覚しい回復を見せていることに驚愕し、
”これは宮ぷーの強い意志とかっこちゃんたちの愛が引き起こした奇跡ですね”
と感想を述べたら、それまでニコニコしていたかっこちゃんの顔つきがかわり、 ”これは奇跡なんかじゃありません。
これを日常の医療のひとつにしてほしいんです。”
と言われ、気持ちが引き締まる思いがしました。


宮ぷーとかっこちゃんが起こした奇跡、で終らせたら他人事で終ってしまう、
そうではなく、常に自分に何ができるかを考え続けなければならない、
と気づかされた強烈な一言でした。


 宮ぷーさんの回復を当たり前の医療にするために必要なのは、患者
さんへの愛情と支えあう人の絆だと思います。
日本人なら出来るはずと信じています。 
かっこちゃんの深い愛と気高い志によって実現したこの白雪姫プロジェクトを
心から応援させていただきます。長堀 優(ながほり ゆたか)
・・・・・


優先生はこんなふうに書いてくださったけれど、この思いはきっとメルマガを読んでくださっているみなさんの思いであると、私は思うのです。


今日は宮ぷーの足のお話しがありました。
骨は2月のころからはほとんど変わっていないけれど、
少しだけ進んでいるかなあという感じかなあと先生がおっしゃっておられて、
三カ月はお薬を投与していくとのこと。
そして、そのあとのことでもお話しがあったのです。


私は、首を起こしていないことが、本当に心配で、
「3カ月が終わったら、首を起こす座り方をしてもいいのですね」
とお尋ねしました。
先生は「それをすると、股関節が骨で固まっているから、座れないし、
座ると腰をいためるから、これはらはずっと70度で座ることになりますね」
とおっしゃいました。
「私はそれは困ります。頭はしっかりと背骨の上に載せていないと、
脳にも刺激がいかなくなると思うし、廃用症候群のようなことも心配です」
と言いました。
でも、先生のお考えと、私の思いとはなかなかかみ合わないのです。


先生は「僕の経験では、首が起きているから回復するということはないですね。
寝たままでも、正岡子規のように素晴らしい文学も作れるでしょう。
廃用症候群も、体位をあちらこちらにごろんごろんと変えればいいので、
座ることが大切なのではないですよ」とのこと。
先生は、「それは違います」なんてつい言ってしまう私にも、本当にあきれずに、ていねいに、説明したり、つきあってくださるのだけど、
それでも、私も、頭を脊椎の上に載せることで、子どもたちは回復していくんだというふうな、実感が30年の間にあったり、
人の体は立てたり座ったりすることが大切なんだという信念にも似た思いがあるので、なかなか譲れず、お話は平行線のままなのです。


先生はそんな私にあきれもせずに、付き合ってくださるのですが、
私の方が、宮ぷーが病室で結果を心配して待っているからと思って、
先生、また話しは来月にしましょう。
3カ月たってからにしましょうとわがまま勝手できりあげてしまったのでした。


それにしても、こうして、お医者さんでもない私の話だけど、
「山元さんはそういうけど、僕は、そうは思わないね」
とどこまでも付き合ってくださるお医者さまにすごく感謝しています。
病室に帰って、「どうだった?」と聞く宮ぷーに、話しをしました。
宮ぷーは、僕は治りたいし、治る。
かっこちゃんの言う通りにしたいなんて言ってくれるので、
宮ぷーもまたとてもとても優しいし、私をこんなにも信じてくれるていることに、涙が出ます。
私はやっぱりしっかりと座っていてほしいので、
あと一月したら、また、ぜひ、そうさせていただけるようにと何度も何度も何度でもお願いして行かないといけないなあと思います。 かつこ