坂本光司研究室で上映会

                                

                                               
かっこちゃんのメルマガ 「宮ぷー心の架橋プロジェクト」
(5月11日現在 参加者人数5307人)からの抜粋です。
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「白雪姫プロジェクト」のホームページを作ってくれている方のお一人である竜ちゃんは、
法政大学院 政策創造研究科の坂本光司先生の研究室におられます。
学生さんだけど、土曜日以外はITのお仕事をされておられます。
私が坂本先生のことを初めて知ったのは日本理化学工業株式会社というチョークを作る会社のお話を致知という雑誌で読ませていただいたときのことでした。
日本理化学工業株式会社は、従業員の7割が障害者のチョーク製造会社で、昭和12年にダストレスチョークの国産化にはじめて成功する。
昭和35年から重度障害者の雇用を開始した」
と書かれた紹介の文章を見つけました。
その会社のことは、坂本光司先生の
「日本でいちばん大切にしたい会社」
という本の中に紹介されたことがきっかけになって、
多くの方に知られるようになったとのことです。


 私は、チョーク会社の大山会長さんが、障害を持った人にわかりやすいということは、誰にでもわかりやすいということだと考えられて、チョークの着色の工程などいろいろな工程を誰でも間違いなくすることで、誰もがその仕事をわかりやすくできるようにされていることが、なんて素敵と思いました。
そのことは、道具があれば、不可能だったことも可能になるんだと話しておられる白雪姫プロジェクトの光野さんのお話とも共通するなあと思ったのです。
坂本先生のご本は先生の本当に温かで、優しくて、だからこそ強い思いであふれています。
坂本先生が大好きなのです。
6月3日に、法政大学大学院の坂本光司先生の研究室で、
講演会&映画「1/4の奇跡」上映会をしていただけることになりました。
すごくうれしいです。






ネットでチョーク会社の大山会長さんのインタビューの記事をみつけました。
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――知的障害者の方を雇用されたきっかけは?


 今から約50年前のことです。
養護学校の先生に、卒業生の就職を受け入れてほしいとお願いされたんです。私は、知的障害者の方と接したことがなかったので、申し訳ないけれどもお断りしました。
 しかし、先生は何度も足を運んで訴えられました。
そして、「あの子たちは、一生働くことを知らずに、この世を終わってしまう人となるのです」とおっしゃいました。
この言葉で、ようやく“同情心”が芽生え、「2週間程度の就労体験なら」ということで引き受けたのがきっかけとなりました。


――どうして、障害者雇用を本格化されたのですか?


 障害者の方と一緒に働くなかで、どうしてもわからないことがありました。施設で楽に過ごすこともできるのに、なぜ、一生懸命に働こうとするのか理解できなかったのです。
ある日、禅寺のご住職にその疑問をぶつけてみたんですね。
すると、住職さんは、こうおっしゃいました。
「人間の究極の幸せは、(1)人に愛されること、(2)人にほめられること、(3)人の役にたつこと、(4)人から必要とされること。
働くことによって愛以外の3つの幸せは得られます。
障害者の方たちが、企業で働きたいと願うのは、社会で必要とされて、
本当の幸せを求める人間の証なのです」
 私は、胸のつかえがとれる思いでした。
障害者も健常者もない、人間の根源にかかわる大切なことを教えていただいたのです。
そして、1人でも多くの障害者の方々に「働く幸せ」を感じてもらえるようにしたいと考えるようになったのです。


――大山さんにとって「会社」とは?


 人は働くことで幸せになれる。
であれば、会社は社員に「働く幸せ」をもたらす場所でなければならない。そのように、私は考えています。
 もちろん、会社を存続させるためには利益を出すことが絶対条件です。
しかし、「利益第一主義」のために、社員が働くことに幸せを感じられなくなってしまえば、会社が永続的に発展する力は失われてしまいます。
だから、会社にとっても「働く幸せ」はとても大事なものなんです。


――読者へのメッセージをお願いします。


障害者雇用第1号社員の林緋紗子さん、
今も元気に働いていらっしゃいます。
 障害者雇用を始めてはや50年が過ぎました。
ここまで私を導いてくれたのは、知的障害者の皆さんにほかなりません。
働くことの意味、人生にとって大事なこと、すべて彼らに教えてもらってきたのです。
 今回、出版した書籍には、私が知的障害者に学んだ大切なことを書かせていただきました。
派遣切り、リストラ、働き盛りのうつや自殺の増加など、
近年、健常者にとっても、「働く幸せ」を実感することが難しくなっているように感じます。
本書が、頑張って働いていらっしゃる皆さまのお力になれれば幸いです。
そして、障害者も健常者も、老いも若きも、分け隔てなく、誰もが「働く幸せ」を実感できる社会をつくるために、皆さんと力を合わせていければと考えております。
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