高倉健スペシャル1

昨夜のプロフェッショナル仕事の流儀高倉健スペシャルでした。


最近観た映画「あなたへ」のエピソードやロケ風景も出てくるので、とても興味がありました。









☆一度きりを、生きる
高倉は、「同じことを何度も演じろといわれても、できない」と口にする。
役を演じる時、高倉は何より
「自分の心によぎる本当の気持ち」を大切にする。心をよぎった本物は、自然とにじみ出ると信じるからだ。
だから高倉は、最小限のセリフで演技することを好む。
長いセリフや大仰な仕草よりも、たった一言のセリフが雄弁になる、
そう考えている。


「あなたへ」ロケ本番
















☆生き方が、芝居に出る
高倉は、もともとなりたくて俳優になったわけではない。
食い扶持を得るため、仕方なく俳優の道を選んだのが始まりだった。
それから半世紀以上たった今も、
高倉は「俳優という仕事がなんなのか」分からないという。
だが、これまでの経験の中で、教わってきたことがある。
それは、俳優の「生き方」が芝居ににじみ出る、ということだ。
ふだんどんな生活をしているか、どんな人とつきあっているか、
何に感動し何に感謝をするか。
そうした役者個人の生き方が、芝居に出るという。
高倉は「自分が好きになった役しか演じられない」と言う。
それもまた、「生き方が芝居に出る」と真摯に考えて臨むからこそだ。
「俳優にとって大切なのは、造形と人生経験と本人の生き方。
生き方が出るんでしょうね。テクニックではないですよね。」
とは本人の弁。 
高倉がこれまで多くの作品で演じてきたのは、
まっすぐに生きる不器用な男。
その男たちが醸し出してきた空気は、
高倉(81歳)が生きてきた道、そのものなのかもしれない。




鉄道員(ぽっぽや)








☆心
高倉が体調管理以上に心を砕くのが、気持ちを常に繊細で、感じやすい状態に保っておくことだ。
そのために高倉はふだんから、映画や小説、音楽のお気に入りはもちろん、大好きな刀剣や美術品に触れ、時に海外に旅に出て、心をさらす。
そうして、自分の感性に磨きをかけてきた。
高倉は今回、特別に映画「あなたへ」の台本を見せてくれた。その最後には、お気に入りの写真や詩が貼られていた。
会津八一から山本周五郎山下達郎、そして無名の一般人の生き方まで、高倉の守備範囲は広い。
「心を震えさせてくれる」と感じる物はなんでも、持ち歩くという。












「あなたへ」では
大滝秀治との芝居で思わず涙を流した。


挫折が拓いた道












プロフェッショナルとは・・・・・
「生業(なりわい)だと思いますね」   高倉健



*第2部 インタビュー特集は月曜夜10時からだそうです。