「蛇とみみず」

巳年、1月の締めくくりに・・・

幼児は、ヘビとミミズにとても興味がありますね。
昨日書いたのと似たような“つぶやき”、他の子にもありました。


外遊び中、ミミズをみつけて
    子「ミミズって おおきくなったら ヘビになるんやよ!」
   先生「ええ〜、なんで?」
    子「だって、どっちもくねくねうごくから、
      おやこかな〜とおもって」
                               (4歳児)

ところで、日本昔ばなしに「蛇とみみず」があるのを知りました。

〈あらすじ〉
昔々、蛇は目玉が無くて、土の中で歌を唄って暮らして居ました。
一方、みみずは大きな目玉を持って居ました。

蛇が声を張り上げて唄うと、
お天道様も風の神様も雲も歩みを止めてじっと聞き入るのでした。

皆に人気がある蛇を羨ましく思ったみみずは、
ある時蛇の住処を訪れて
「俺の目玉とお前さんの良い声を取り変えてくれないか」
と頼みました。

蛇は最初はその頼みを渋りましたが、みみずが
「今は栗の花の盛りで、その眺めはとても見事なものだ」
などとあんまり繰り返しては蛇をそそのかすもので、
ついに蛇も折れて目玉と声を取りかえる事にしました。

以後、蛇は目玉を持つようになり、地上に出て暮らすようになりました。
一方、みみずは良い声をもらって大喜び、
毎日毎日上機嫌で唄い続けて居ましたが、唄い過ぎて喉が枯れてしまい、
か細い声しか出せないようになってしまいました。

みみずは後悔しましたが、今更蛇に目玉を返せとも言えず、
今でもか細い声で歌を唄いながら、土の中で暮らしているそうです。
                              (おしまい)


「むか〜しむかし、う〜んと昔のことなんだと・・・」
いなわしろ民話の会、渡辺さんによる“みみずとへび”、お聴きください。

「蛇は2枚の舌をチョロチョロッ、チョロチョロッとだして、
きれいな声を出して歌っていたんだと・・・」

ゆったりした語りの世界、雪かきの疲れが吹き飛びましたよ。
朝から、真っ青の空が広がっています。