空には一輪の月
最近詩吟教室に参加していますが、お稽古は浅野川の散歩道です。
青空の下、誰もいないところで、
お腹から声を出して吟ずると気持ちがいいのです。
武野晴月
林 羅山
武陵秋色 月嬋娟
曠野平原 晴快然
輾破青青 無轍迹
一輪千里 草連天
武野(ぶや)の晴月(せいげつ)
林 羅山
武陵(ぶりょう)の秋色(しゅうしょく)月(つき)嬋娟(せんけん)
曠野(こうや)平原(へいげん)晴れて快然(かいぜん)
青青(せいせい)を輾破(てんぱ)し轍迹(てつせき)無く
一輪(いちりん)千里(せんり)草天(くさてん)に連らなる
【大意】
武蔵野の原は秋の景色となり、
月の光はたおやかに麗しい。
広々とした平原は、
遠くまで見渡すことが出来て気持ちが良い。
青々とした草地の上を
車で移動してもわだちの跡ができない。
千里もあろうかと思ううほど
はるか遠くまで続く草原は天と連なって、
空には一輪の月がかかっている。