“お話ノート”がなかったら

かっこちゃんのメルマガ第1752号
「宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくと」(2014年5月23日)からの抜粋です。

   もし、“おはなしノート”がなかったら、
   今も主人は心を閉ざしたままだったか、
   あるいは、命もなかったかもしれません。
   食べることもほとんどしていなかったのに、今は笑顔も出ています。
   というものでした。

沢さんからのメールです。

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突然のメールで失礼いたします。沢と申します。
私の主人が、3月に脳出血で倒れました。
幸い命を取り留めましたが左側の脳の大部分に出血があり、
昏睡から覚めた時には、言葉が話せなくなっていました。
それだけでなく、文字も書くことができません。
命は取り留めたものの、この先思いも伝え合えないのだと絶望の中におりま
した。
主人も毛布をかぶって壁の方を向いたまま、
リハビリにも出ていかずに私も途方にくれていました。

そのときに姪っ子が持ってきてくれたのが、
『僕のうしろに道はできる』の本でした。
姪は、子どものいない私たちにとっては、実の子どものようなもので、
主人もとてもかわいがっておりました。

姪は、『僕のうしろに道はできる』の付録の“お話ノート”を使ってはどうかと言いました。
主人に可愛い姪が、
「おじちゃん、これで話そう」と言いました。

驚いたことに、主人はイラストはすべてわかるのです。
指を指すことで思いを伝えることができて、
姪と話す練習もおはなしノートを通してし出しました。
リハビリを嫌っていた主人が見違えるように、口を開く練習もして、
今は言葉と絵を通して、だいたいのことは伝えられるようになっています。

一言お礼を言いたくてメールをさせていただきました。
もし、“おはなしノート”がなかったら、
今も主人は心を閉ざしたままだったか、
あるいは、命もなかったかもしれません。
食べることもほとんどしていなかったのに、今は笑顔も出ています。
加津子さんのお仕事は、とても大切です。
私たちの身に降りかかって、
思いを伝えられないことの壮絶な悲しみを知り、
伝えられることの喜びを知りました。

どうか加津子さん、お体を大切にされながらご活躍をお願いいたします。
・・・・・

沢さんありがとうございます。
私もとてもうれしいです。
おはなしノートは、全国の
イラストレーターやデザイナーさんの方が、ボランティアで作ってくださったものです。
自由にダウンロードできます。
たくさんの方に使っていただけるとうれしいです。

かつこ