「ありがとうって いっとるよ」

サツマイモ畑を見ると、
懐かしく思い出す、保育園児の“つぶやき”があります。

いもほりが近づいてきて、
サツマイモの絵本を見たあと、

   「なんで おいもって、
    つちのなかで いきできるが?
    ぼく、できん。
    おいもってすごいね!
    すごいちから もっとるね!」
                         (4才児)


忘れられない“つぶやき”といえば、
今は高校生のSちゃんが3歳だったころ、
コイにえさをやっていた時の父娘の会話が心に残っています。 
                    
    

    父「よく食べるコイやなあ」
    娘「コイさん おいしい おいしいって いっとるよ。
      ありがとうって いっとるよ」

Sちゃんの父(長男)は、
「娘のやさしいことばを聞き、
自分にはない感性を持った、子どものこころにショックを受けた」
と、この時のことをどこかで書いていました。

“自分とひとつにつながったいのち”
としてコイをみているSちゃん。

対してわたしたち大人は、

人間にとって都合がいいとか悪いとか、
役にたつか役にたたないかとか、
善いとか悪いとか、
好きとか嫌いとか、というように、
いろいろに分別しないではいられないのですね。

3歳のSちゃんに教えられました。