小さき者よ

えらいなあ〜しっかりしてるわ。
登校前にゴミ出しのお手伝い、1年生と2年生の兄弟。

「あのねえ、きのうね、楽しいこといっぱいあったよ!」
私と仲良しの二人、夢中になって話しかけてくるので、
おしゃべりしながら一緒に歩きました。

「妹と3人、本当のお父さんとゲームセンターへ行ったよ」
「ボーリング、お父さん超かっこよかったよ」
それから、あそこへも行ったよ、ここへも行ったよ・・・。
「食べ放題おいしかったよ」
よほど楽しかったらしく、話が尽きません。

現在一緒に住んでいる“お兄ちゃん”のこと、
この間は「おとうさん」と呼び方が変わっていました。
「結婚したからって、急に言えないもんね。
今から練習しとかなきゃ、やばいやばい!」

「でもさあ、
楽しかったこと、こっちのおとうさんには言ってはいけないんだよ。
こっちであったことも、本当のお父さんに言ってはいけないんだよ」
「二人のお父さんが傷つくからね。それがルールなんだよ」

「やっぱり、もとのように家族一緒に暮らしたいなあ・・・」

以前、聞かれたことがあります。
「一度離婚したら、もう一度結婚できないの?」
こんな風につぶやいたこともあります。
「おとなにはいろんなジジョウがあるんだよ」

私の言うことはいつも同じです。
「そうだね。おとなにはいろんな事情があるんだね。
S君のお母さん、美人で自慢のお母さんだね。
一生懸命働いてえらいねえ〜。みんなのこと大好きなんだね」

いやあこのふたり、とにかく明るくてたくましいです。
いろんなこと考えています。
「本当のお父さんと一緒に住みたいけど、
彼女がいて新しい家族ができたら、難しいし・・・」

小さい胸に大きな悩みを抱えています。
がんばれ!
あなたたちなら、生きていける。

応援するよ。