いのちのバトンタッチ
「納棺の場では、送る人、送られる人のコミュニケーションがあるのです。
いのちのバトンタッチがあるのです」
青木新門さんの詩にもあります。
いのちのバトンタッチ
人は必ず死ぬのだから
いのちのバトンタッチがあるのです
死に臨んで先に往く人が
「ありがとう」と云えば
残る人が
「ありがとう」と応える
そんなバトンタッチがあるのです
柿の実
立山に初雪が降ると
柿の実はうれしそう
この後は
鳥たちに啄ばまれようが
熟れて落ちようが
それは死ではなく
いのちを託した喜びだから
「あなたにあえてよかった」と伝える郁代の「お別れの旅」は、
「いのちのバトンタッチ」だったのでしょうか。
私が本を書いたのは、
「いのちのバトン」を受け留める作業だったのでしょうか。
- 作者: 大浦静子
- 出版社/メーカー: 北國新聞社出版局
- 発売日: 2006/10/13
- メディア: 単行本
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