「手紙」 エピソード

「手紙」

―――――2年ほど前のある日。

外国語で書かれた一通のメールが、
樋口了一の友人である角 智織氏の元に届いた。
それは、ポルトガル語で書かれた散文のような詩であった。
角氏はその詠み人知らずの詩に感銘を受け、それを訳し、
スライドショーと言う形にして樋口に見せた。

樋口はそれを見て、その詩を読み、
故郷の両親の当時の状況、そして子を持つ父親として、
なんとも言えぬリアリティを感じた。

それから数日後、角氏のもとを再び訪れた樋口は、
「あの時の詩にメロディをつけて歌にしたい」と話した。
角氏も、音楽活動をしている樋口に、歌にして欲しいと言うつもりだった。

樋口はこの詩に向き合い、その言葉に導かれるままに曲をつけ歌にした。
そして、今年の初めから自分のライブで歌い始める。
この曲は聞く人の心に響き、届き、感動の涙を誘っている。
「この歌は、この言葉を必要としている人に、
自ら歩いていくような曲」と樋口は語っている。

世界中の全ての人が、子供じゃなかった人はいない。
この詩の作者が誰であろうと、この手紙と出会った一音楽家の使命として、この歌を後世に受け継ぐ喜びを樋口は感じている。
こころのポストに届く手紙(うた)と信じて。


5月26日  NHK総合 「歌謡コンサート」出演


「手紙」は “第二の千の風 ”と言われ、
大ブレーク寸前と昨日の新聞でも書かれていました。

    *週間シングルランキング9位 (5月19日)