日の光やそよ風が見え隠れして

             るり子さんからのお便り


秋の風が心地よい季節となりました。
「あなたにあえてよかった」

有り難うございました。 


私が知っている子どもの頃の郁代さんのイメージは、
暑い夏、青い空、きちんとカットされた短髪の、瞳の真っ黒な子…。
 そのお嬢さんがあんなに素敵な女性に変身していたなんて…、
まず驚き、すぐ本を読ませていただきました。


涙、涙、あんなに泣きっぱなしで本を読んだのも久々でした。
よく生き抜かれましたね。
凄さ、強さを感じたと同時に、
周りの援助された方々にも同じものを感じました。
 

本を読ませて頂いてから一ヶ月ほど経っているのに、
想い出すと込み上げてくるものがあります。
職業がら、病と戦う人、向き合う人、病にまかせる人、
いろんな方、家族に出逢いますが、
これほど前向きに強く向き合える人も数少ないのではないかなという印象を持ちました。
本人の葛藤は私共の想像以上のものだったでしょうね。
そして、まわりで見守っていらっしゃる方々も…と考えると、
よく頑張られましたね。
お察しいたします。
 

不思議なもので、自分のイメージした援助が出来た時、最期を迎えてもさわやかな感じが残るらしいのですが…満足出来ましたでしょうか。
大浦家に生まれて、
多きなくくりの中でのびのびと自分に素直に生活していくのが普通で、
ありのままを受け容れる力が備わっているのかも知れませんね。
普通の人以上に親も子も…。
 

本を読んでいても、暗く辛いそんな日々ではなく、どこかすき間にでも青空や日の光やそよ風が見え隠れしているそんな本だったんです。
私にとって人を見守る力のあるご夫婦にその愛を充分に受けられた娘さん、素晴らしい関係でしたね。
 

いろんな人と出逢う中で何かしら影響を受けた人が、
いろんな場面で、ことあるごとに私の中に登場してきます。
若かった頃のほんのしばらくの出逢いが、
私の中にいまだに心の支えとして住んでいるんですよ。
若い時にはわからなかった事が、
年を重ねるごとに大浦家の人々のすごさが見えてきます。


私が自由な発想が出来るようになったルーツが、
あの時の出逢いからだったのでは…といつも感謝しております。
           お礼まで。       (2006年)

        
     小学生の郁ちゃんに出会っていたのでしたね。
     不思議なご縁を感じます。
     20代のるり子さんとは職場がいっしょでした。
     私も郁ちゃんも、るり子さんが大好きでした。