悔恨

たまたまブログに出会ってくださった方が、
「あなたにあえてよかった」を紹介してくださり
とてもうれしかったことがありました。
最近その方の御主人がなくなられ、
「耐え難い悔恨」を書いていらっしゃいました。


「私の耐え難い悔恨」を思いだし、涙せずにはいられませんでした。


娘の容態が急変したのは夜間の時間帯でしたが、
若い不慣れな看護師は心電図の器機を取り付けるだけで精一杯、
終始無言のまま退室してしまいました。
当直医は専門外ということで、一度も顔を出しません。
せめて看護師長に連絡をと懇願しましたが「規則で出来ません」と。
朝7時を過ぎてから、臨終を告げるために担当医が顔を出したのは、
容態が急変してから3時間以上たっていました。


「病院の中にいて、その時砂漠に放り出されていた」と訴えたのでした。
『娘の命、懸命に生きてきた人生全てを踏み潰されたような悔しさ』だったのです。
前日に入院したばかりでスタッフとのコミニュケーションも出来ていない上、
担当看護師が新人。
病院の対応は人としてではなく、物としての扱いと感じました。
昼間の対応は評判がよかったようですが、
夜間の体制が出来ていないと感じました。



「娘にもこのような尊い人生があったのですよ」
万感の思いを籠めて書いたのが「あなたにあえてよかった」:title=『あなたにあえてよかった』]でした。
「郁代、母があなたを褒め讃え、尊厳を守るからね」



今まで誰にも言えなかったこと・・・・・
“耐え難い悔恨”こそが、書くことを強く励まし続けたのでした。


     見えないかも知れないけど、どんな人にも、
     尊く貴重な人生があったのですよ!!     


本は病院の看護師さんたちに読んでもらいました。
「おかあさんのおっしゃるとおりです。改善に努力します」
後に看護師長が訪ねてこられました。



地元大学医学部の教授が学生の追試として、
“「あなたにあえてよかった」の感想をレポートにまとめることを課した”と、
教授の奥様からお手紙を頂いたこともありました。