五重塔

前進座公演「五重塔」が本多の森ホールでありました。


十兵衛の嵐圭史、よかったなあ〜。
息もつかせぬ展開で、ぐいぐいと最後まで引き込まれました。
地震にも嵐にも倒れない五重塔の建立は、
幾多の困難があったことでしょう。


最近旅行で訪れたばかりの、
薬師寺五重塔が脳裏に浮かびました。



(あらすじ)

一生に一度あるかないかという五重塔建立の大仕事―。

江戸で名うての棟梁、川越の源太(藤川矢之輔)が請け負う事になっていた
この仕事を「ぜひとも自分に」と朗円上人(中村鶴蔵)に願い出たのは、
渡り大工の十兵衛(嵐圭史)。


腕はあるのに世渡りが下手で、
仲間から“のっそり”とあだ名される十兵衛が、
「大工となって生きる以上は、
一度でよい、死んでも名の残る立派な仕事がしたい」
と思い詰めての申し出だった。

源太の女房・お吉(小林祥子)も子方の大工・清吉(中嶋宏幸)も、
十兵衛が親方を裏切ったと不満を抑えきれない。
十兵衛の女房・お浪(浜名実貴)には亭主の思いが痛いほどわかるが、
これまで源太やお吉に受けてきた恩を思うと動揺を隠せない。
最初は、恩も義理も忘れて自分を出し抜く仕業だと激怒する源太だが、
考え悩んだ末、十兵衛に仕事をゆずろうと決心して……。


十兵衛の一徹さ、源太のきっぷのよさ―。
職人としての意地と生き様、友情と信頼を描いて全国で絶賛された舞台!!



(スタッフ)
原 作   幸田 露伴
脚 色   津上 忠
演 出   鈴木 龍男
      他


(キャスト)
十兵衛   嵐 圭史
お浪    浜名 実貴
川越源太  藤川 矢之輔
お吉    小林 祥子
      他