けっしてひとりじゃないから

「日本は優しい、日本は強い、だからみなさん、だいじょうぶ。
 けっしてひとりじゃないから、いつも応援しているから」



山元加津子さんの 「致知」ホームページでの連載が更新されました。
  みんな一つのいのちを生きている(2)応援していますより
(一部抜粋)
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宮ぷーは脳幹出血で口が麻痺をしていることや、気管切開をしているために、お話がまだできないので、意思伝達装置でお話をしています。


宮ぷーは、
「つらいこと、かなしいことがあっても、いきていたらきっといつかいいことがあるってぼくはおもう」
と言いました。そして「いきていこうね」と言いました。


「生きていこうねって、宮ぷーは誰に言ったの?」と言ったら、
「つらくて いきていることがなんて たいへんなんだろうとおもっているひとに」と言いました。


脳幹出血は94パーセントの方が48時間以内に亡くなってしまうという病気だそうです。
宮ぷーも、当初は3時間の命と言われました。
一生植物状態四肢麻痺、万に一つも意識が戻ることはないでしょうと言われました。
先生がそうおっしゃるのも無理がないほどの大きな出血だったのです。


でも、多くの方が宮ぷーを助けてくださいました。
毎日のように祈り続け、多くの方が応援のメールを送ってくださいました。
私もなぜか「だいじょうぶ」と言う気がしてならず、
必ず宮ぷーは意識を取り戻すのだから、そのときに、
意識が無い間のことを知りたいに違いないからと、
毎日日記を書き続けていました。


8日目に宮ぷーの目が開いて、うれしくてすぐに先生にお話したところ、
先生はすごく優しい先生でしたので、私のことをとても気遣いながら
「残念ながらなぜか、植物状態の人は昼間目を開けていて、夜は目を閉じているんだよ」
と言われました。


でも、学校の子どもたちが教えてくれたことは、
どんなに重い障害がある人も必ず思いを持っていて、
あきらめなければ必ず伝える方法はみつかるんだということでした。


開いた目に自分の顔を写し込んで、
私は毎日、書いた日記を読み続けていました。
そのとき、気のせいだったかもしれないけれど、
私が話しかけると宮ぷーの目の光が違うと思いました。


宮ぷーは全部わかってる。
けれど、脳幹の出血のために、宮ぷーは手も足も指も、
目の玉さえ動かすことができず、思いを伝える方法がないだけなのだと思いました。
やがて話しかけると、
宮ぷーの目の光が違っているという思いは確信にかわりました。
宮ぷーも、なんとかして、なんとかして、思いを伝えたいと思ったと思います。


一緒に思いを伝える方法をさがしているうちに、
首が動き出し、手が動き出し、そこでスイッチを押して、
レッツ・チャットという意思伝達装置が使えるえるようになりました。
二年経った今、宮ぷーは、口から食べる練習も始めています。
車いすにも乗り、こぐ練習を始めています。


宮ぷーは「あきらめないで」と言いました。
宮ぷーは、回復を信じて前へ進めば多くの方の愛の中で、
必ずうれしい日が訪れると教えてくれていると思います。
どんなこともいつかのいい日のためにあるから大丈夫と教えてくれていると思います。


最初は宮ぷーに聞いてもらいたくて始めた日記は、
今はメルマガ「宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくと」としてメルマガで発行させてもらっています。
読んでくださっている方は4500人に増えました。
そのみなさんもまた、
日本中、世界中がそうであるように、心をひとつにして、
今は地震に遭われたみなさんのことを応援しておられます。
ゆうこちゃんにお話したように私もお伝えしたいです。
 

「日本は優しい、日本は強い、だからみなさん、だいじょうぶ。
 けっしてひとりじゃないから、いつも応援しているから」


今、つらく悲しい中におられる方、すべての方がまた、
にっこり笑えるようになるように、
私たちみんなでずっと応援をしています。
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バックナンバー
みんなひとつのいのちを生きている(1)みっちゃんとの約束と宮ぷーの話



かっこちゃんの日記配信「宮ぷー心の架橋プロジェクト」


意志伝達のページ「おはなしだいすき」