大きな光に抱かれ

購読の月刊誌で連載中の『魂の書』
毎回〝光″に包まれます。
お母様の文章もなんと素敵でしょう。



書・・・金澤翔子 


「大光(たいこう)」 60㎝×97㎝
私には〝大悲″とも読めました。



文・・・金澤泰子

   

人間関係はギブアンドテイクで成り立つものと、私はずっと思ってきた。
だが、翔子ときたら、与えて、与えて、与えるのみ。
自分がどんなに損な役回りになっても、ニコニコ笑っている。
ごっこで鬼の役ばかり押しつけられても、
会話の蚊帳の外に置かれても、
友達が楽しそうなら、彼女はひたすら幸せなのだ。
なぜなら、
翔子は大きな光にすっぽりと抱かれ、
傷つくことも傷つけることもなければ、
不平も不安もない世界にいるから。
そう思えてならない。