やさしい“ゆきちゃん”




釣りのおっちゃんのお伴をしてきたおとなしい犬。
私を見るとさっと寄ってきてゆったりと座り、
撫で撫でさせてくれました。
こんなこと初めて、うれしかったあ〜。



子供のころ、郁ちゃんはいつも犬や猫を飼っていたね。
病状が進んで外出できなくなってからは、
仔犬を飼い始めたね。
今ではすっかり大人になったビッキーが、
郁ちゃんと家族をつないでくれます。


私が外で出会った犬に優しいまなざしを向けるようになったのは、
それからです。



おっちゃんに「なんて名前ですか?」と聞いたら、
「ベイビー」ですって。
むか〜しむかし流行った、
“可愛いベイビー”という歌が浮かんできました。


だけど・・・どうしても“ベイビー”には見えなかったなあ。
大きな犬だったから。
“ゆきちゃん”ならわかるけど・・・。
あっ、ゆきちゃんも子羊だったね。



“ゆきちゃん”のはなし。


・・・・・
農場を散歩している途中突然子羊が現れ、
私たちを見て遠巻きに様子を伺っていました。
ところが、郁代さんが手を差し出すとさっと寄ってきて
しっぽを振ったんです。


郁代さんはアニメのハイジに出てくる子羊と同じ名前を付けて
「ゆきちゃん」「ゆきちゃん」と呼んでずっと撫でていました。
他にも怖そうな牛に一人で近ずいていったりするのを見て、
とても驚いたのを覚えています。
・・・・・