うれしいことがいっぱい





第1056号「宮ぷー心の架橋プロジェクト」 (2012年6月27日)
「うれしいことがいっぱい」から引用させていただきました。

      

昨日は運動会の代休でした。
それでいつも行けない銀行や郵便局にも行きました。
そのあと病院へ行きました。
少し遅くなったけど、うれしいことがいっぱいいっぱいありました。
車椅子に乗って下へ行こうと、ナースセンターに
「一階へお散歩に行ってきます」
と言いに行ったら、そこには、看護師長さんがおられました。
宮ぷーが倒れて救急病院に最初は入院し、そこから今の病院に転院になったときのリハビリ病棟におられたのが、この師長さんでした。
命の危機は脱していたかもしれないけれど、
それでも息を一回することすら苦しいようなそんな時期を支えてくださった大好きな師長さんが、この四月から宮ぷーのいる病棟の担当になられたのです。


師長さんはいつも患者さんのところを毎日回って、宮ぷーにも声をかけてくださるそうです。
「何か宮田さんはおっしゃりたいのにわからなくて、スタッフを呼んで聞
いてもらうことがあるの。まだまだわからなくてごめんなさいね」
と言ってくださいました。
私はこの前の日曜日、優さんご夫妻が来てくださった日に、すごくたく
さんの方が車いすに乗っておられたことに気がつきました。
ご家族が来られた方はみなさん載せていただいて、ロビーにいっぱいおられたし、病院の(知り合った)お母さんも乗せてもらっておられたし、
それから、ナースセンターの中にも車いすに乗っている方が何人かおられました。車いすの台数が限られているけれど、それが全部出払っているほ
どでした。


私はそれがうれしくて師長さんに、うれしかったですとその話をしました。師長さんはとてもうれしいことを言ってくださったのです。
「宮田さんがこんなによくなっていることを目で見ているから、やっぱり寝かせておいちゃだめよね。
起こさなくちゃ。廃用症候群は怖いわ。すぐだもの。
少し体制を変えればそれも可能で、できるだけ起きてもらえるようにしようと思って」
と言ってくださったり、紙屋先生のこともおっしゃっておられました。
看護師さんの学会では、どこでも紙屋先生のお名前は必ず出るのと。そして
「宮田さんのようによくなっている人は病院の宝物。
もっともっと多くの方に、そのことを知ってもらいたいわ」
と言ってくださって、私は本当に本当にうれしくてならなかったのです。


師長さん、本当に素敵な方です。
いつも優しくてでも、前を向いてかっこよくて、
強い方だなあと思うこともあります。
紙屋先生もそう。優しい方は強い。
なんだかそんなふうに思うのです。
新しいことを始めることは簡単ではない。
でも、信念があり、真実があり、愛がある優しさは強いのですね。
だから、大丈夫。涙がこぼれました。


それから、もっともっとうれしいことがありました。
靖子ちゃんが作ってくださった映画はそれはそれは素敵で、
一度見たら幸せでいっぱいな気持ちになって、涙がこぼれて、
また何度でも観たいと思っちゃう映画のように思うのです。
それで、宮ぷーとまず一緒に観ました。
宮ぷーはまず「かんどうした」と言ってそれから
「あのときあきらめなくてよかった。いまのじぶんがあるのもあのときのおかげだな」
と言いました。
そして、「いいえいがだな」と言いました。


夕方、(知り合いのお母さんの)お父さんが来られたころに、
私はDVDプレイヤーを持って行っていたので、
プレイヤーとDVDを持って行きました。
リハビリを始めようとしておられたのに、
「今日は、どうしても観て欲しいものがあるの。
お母さんも一緒に観て欲しいの」
と言って、DVDをセットしました。
そして、あとで来るねと言って、また宮ぷーのリハビリ
をして、途中でまた、お父さんとお母さんのところに行きました。
お母さんはずっとずっと集中してDVDを観ておられるのが私にもわかりました。
そして、お父さんが出演してくださる頃、お母さんの目からすーっと涙がこぼれました。
お父さんは、何度もお母さんに、それこそ何度も
「わかったか、おかあさん」「わかったか、おかあさん」
と言っておられました。


きっと、「回復していけるよ。がんばれば大丈夫。そんな未来があるんだよ」とお父さんはおっしゃっておられたのだと思います。
私も胸がいっぱいになって泣けました。
だって、DVDに映っているまばたきで思いを伝えていたころの宮ぷーは今のお母さんとそっくりだもの。
靖子ちゃんは、これから細かいところを直したり、ナレーションももう一度全部入れ直されるそうです。
僕の歩く道のアレンジの曲も、歌も、本当にぴったりですごく素敵でした。ああ、私、もう何度も観たのに、また観たいほどだよ。
私は自分が出てるテレビや映画はやはり照れるので、あまり観れません
が、何度も観たいよ。
だって、うれしい気持ち、幸せな気持ちになるんだもの。
私や宮ぷーは当事者だからかなあ。
ううん、違うよ。きっと誰もがそう思ってくださるよ。
きっとそうと思います。
みなさんに早く観てもらいたいなあと思います。



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