白山本地堂
先日、白山麓「御前荘(ごぜんそう)」で同窓会がありました。
白山山頂がみえます。
宿に着く途中、林西寺と境内にある白山本地堂を参拝しました。
日頃近くを通ることがあっても、素通りすることが多いのです。
真宗大谷派林西寺
白山麓は信仰の深いところです。
かっては「加賀は百姓の持てる国」といわれ、
その行政の中心が一向衆の拠点尾山御坊(または御山御坊)でした。
百年近く続いた民衆の統治も織田信長の北陸方面軍によって落とされます。
この戦で最後まで必死に抵抗を続けたのは白山麓の鳥越城を拠点とした一向衆たちでもありました。
この名残か、この地域では報恩講がいまも盛んに行われています。
信仰の厚さを示すかのようにお寺の造りの立派さにも驚かされます。
(尾山御坊の跡地に金沢城を築いて佐久間盛政を置いた。
後に盛政が賤ヶ岳の戦いで羽柴秀吉により滅ぼされ、
秀吉は金沢城を前田利家に与えた)
かつて白山山頂に安置されていた多くの仏像が明治の神仏分離令による廃物毀釈によって破壊され打ち捨てられた際、
林西寺の住職、可性法師によって難を逃れました。
白山本地堂では、山頂から下山した白山本地仏、
国指定重要文化財である銅造十一面観世音菩薩立像など、
重要な仏像数体と泰澄大師坐像を安置しています。