寒さに「ありがとう」

冬将軍の到来でブルブル・・・と思いきや、
近所のお母さんたち、
「待ってました!」って感じで元気はつらつ、
漬物談義で俄然はりきっているのです。
料理名人さんから、早速「かぶら寿司」の手作り第一号頂きました。


かぶら寿司

デパートのお歳暮売り場でも、高級品として人気は抜群です。



北陸のカニも、かぶら寿司も、
寒さがもたらしてくれたおいしいプレゼントなのですね。


海の幸、田畑の幸、寒さにありがとう!!






「身代わりシステム」を書かれた笹田雪絵さんは、
こんな詩を書いています。





       ありがとう         
                  笹田雪絵



私決めていることがあるの。
この目が物をうつさなくなったら目に、
そしてこの足が動かなくなったら足に、
「ありがとう」って言おうって決めているの。


今までみえにくい目が、一生懸命見よう、見ようとしてくれて、
私を喜ばせてくれたんだもん。
いっぱいいろんな物、素敵な物見せてくれた。
夜の道も暗いのにがんばってくれた。
足もそう。
私のために信じられないほど歩いてくれた。
一緒にいっぱいいろんなところへ行った。
私を一日でも長く、喜ばせようとして目も足もがんばってくれた。


なのに、見えなくなったり、歩けなくなったとき
「なんでよー」なんて言ってはあんまりだと思う。


今まで弱い弱い目、足が、どれだけ私を強く強くしてくれたか。
だからちゃんと「ありがとう」って言うの。


大好きな目、足だから、こんなに弱いけど大好きだから
「ありがとう。もういいよ。休もうね」
って言ってあげるの。
多分誰よりもうーんと疲れていると思うので・・・。


でもちょっと意地悪な雪絵は、まだまだ元気な目と足に
「もういいよ」とは絶対に言ってあげないの。
だってみたい物、行きたいところいっぱいあるんだもん。
今までのは遠い遠い未来のお話でした。

       

       *雪絵ちゃん(故人)の病気は、熱が出るたびに視力が落ち、
        歩きにくくなる難病、MS(多発性硬化症)でした。




かぶら寿司
石川県発祥の寿司料理で、なれずしの一種。
塩漬けにしたカブで、やはり塩漬けにしたブリの薄切りを挟み込み、
細く切った人参や昆布などとともに、米麹(糀)で漬け込んで醗酵させたものです。
ブリの水揚げが最盛期となる冬の名産であり、
この地方の正月料理の一品でもあります。
カブのかわりにダイコンを使った「大根寿司」や、
ブリのかわりに〆鯖、サケ、鰊を使うなど各家庭でいろんなバリエーションを楽しみます。


大根を沢山いただいたので、
私は無難な「大根寿司」を作ろうと、塩漬けしたばかりです。