ドクダミ

まりんかさんの十字の飛行機雲をみて思い出しました。



ドクダミ


おまえを大切に
摘んでゆく人がいた
臭いといわれ
きらわれ者のおまえだったけど
道の隅で
歩く人の足許を見上げ
ひっそりと生きていた
いつかおまえを必要とする人が
現れるのを待っていたかのように


おまえの花
白い十字架に似ていた


      〜星野富弘著「かぎりなくやさしい花々」〜偕成社


星野富弘さんは中学校の教諭になってまもなく、
クラブ活動の指導中頸髄を損傷、手足の自由を失ってしまいます。
その後、口で筆をくわえて、字や絵を描くようになります。
9年間の入院生活から久しぶりにふるさとに帰った星野さんを迎えたのは、
子どもの頃から慣れ親しんだそんな東村の自然でした。
でもそれは、初めて見るような美しさだったといいます。
群馬県みどり市『冨弘美術館』 2010年入館者600万人突破。


十字架に似た白い花、今の季節、
いのち輝かせて、道端にいっぱい咲いています。