「ごめんな」

みくちゃんが飼っている鈴虫、鳴き声がきれいです。


かっこちゃんのメルマガ第1491号宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくと(2013年9月4日)より引用させていただきます。

体当たり白雪姫の優さんのブログに涙がとまりませんでした。
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「ごめんな」

今日は実家の引越し後の掃除のために午後の時間を開けていたのですが、
不動産屋さんから連絡があって「これだけ綺麗なら大丈夫ですよ〜」と言って頂けたので午後の時間がポカンと空いて、
前々からず〜〜っと気になりながら 一度も行けていなかった意識障害の方に会いに行くことにしました。

奥様が「僕のうしろに道はできる」を下北沢に観に来て下さって、
その時は私が舞台挨拶の日だったのかな?そこで初めてお会いしてお話させていただいたのです。
脳幹出血とは違って、
硬膜外血腫手術成功からの急転直下の原因不明の意識障害
回復に向かうとばかり思っていた矢先のことで、
本当にご家族は受け入れることも難しく、それはそれは大きな苦しみの中におられます。

でも、奥様のY子さんはご主人が倒れてほどなく「白雪姫プロジェクト」に行き当たったのです!
「これを知らなかったらと思うと今でも怖いです」
と仰る奥様は、ご自分で出来る限りのことをなさって、
一年寝たきりでおられるとは思えないほどしっかりとご主人の身体を守っておられます。

今回初めて病院に訪ねて行きましたが、行き届いたケアと、ご主人の眼の光に私は先ず感動してしまって、ご挨拶前に泣きそうでした。
でもぐっと涙を飲み込んでご挨拶。
ご主人は目を見開いて私を見つめて、すごく期待しているオーラをバンバン発しておられます。

まずは「手を握る」ことをやってみました。
Y子さんと手を繋いでもらって「握ってください」と声をかけると、
一生懸命に力を入れて、筋肉が動いたり、
反対の手が動いてほんのかすかな力ですが「わあ〜!パパ、握ってくれたの?」Y子さんにもかすかにだけどわかったようです。
何回か繰り返しましたが、毎回微小ですが握って下さいます!

それなら!と筆談トライアル。
まずは「丸を書きましょう」とペンを持って頂き、
私がサポートすると、しっかり丸を二つ。
そして斜線で表すバツも力強く書いて下さいました。
数字も1〜6まできちんと書いて下さいます。
そこで初めて
「今Y子さんに伝えたい言葉は?」
と聞くと、すごい速さで「ありがとう」と!

Y子さん涙ボロボロです。
書きたい気持ちが伝わってきましたので、またお手伝いすると、
今度は「ごめんな」と書かれました。
Y子さん、ここで崩折れて号泣になってしまいました。

そしたらまた手に力が入って「なくな」ってそりゃ、
泣くでしょうこの状況じゃね。
私も、今まで数多く筆談をやってきましたが、
「ごめんな」も「なくな」も初めて出てきた言葉です。
Y子さんがおっしゃいました。
「これ、紛れも無くパパの言葉です」

普段から「ごめんな」ってよく仰っておられたそうです。
ごめんね、でもなく、ごめんなさいでもなく「ごめんな」。
この言葉を書いた後のご主人の表情がとっても穏やかに変化したのをY子さんもしっかり感じたそうです。

今度はY子さんに筆談してもらいました。
私がお教えしながらやっていただくと、
「たんじょうび」と書かれました。
これも初めて出てきた言葉でした。
そして「すきなもの かえ」と。
Y子さん、またまたすごく泣いて「思い当たります!!」と。
この前日に息子さんがいらしたそうなのですが、息子さんの誕生日は8月。
ご主人にはお子さんの誕生日ごとにY子さんが、
「誕生日にはおめでとうって、言えるようになって」とか
「誕生日プレゼントは何を買えばいい?」と、
いい意味でのプレッシャーをかけていたそうです。

前日も「この子の誕生日過ぎちゃったわよ」という話をしていたらしく、
「そういえ ば、ずっと息子を追いかけて見てました!」。
ご主人、息子さんにおめでとうって、好きなもの買えって伝えたかったんですね。私も本当に驚いたし大感動でした!

医学では、
脳の損傷などで意識障害になったり植物状態と言われる状況にある場合、
目を開いていても、少し反応があっても「意識がない」と表現することが多くあります。
医学レベルの話なのですが、意識がないと言われると、
イコール「何もわかっていない」と思い込んでしまうことも本当に多いのです。

Y子さんはご主人には「意識はある!」「思いも言葉もある!」
とわかったことでまた希望が大きくなったと喜んでおられました。
ご主人がこの日最後に書かれた言葉は、
「しんじられない うれしい」でした。
私も同じ気持です!本当に嬉しい!!!

この活動をしていると色々なことがあるけれど、
こうして嬉しい場面にたくさん立ち会わせて頂けることが本当に本当に幸せでありがたいと心から思います。
筆談はコツが分かれば出来るようになるので、焦らずゆっくりY子さんも練習していくとのこと。
もっともっと2人で「会話」したいから。
うん、本当に素敵なご夫婦です!!
ブログ に書くことも「是非お願いします」と快諾。

「情報って大事って思うんです。きっと誰か必要な人に届くって思うから、
ドンドン書いてください!」
と仰っておられました。
ありがとう〜〜〜〜〜〜!!!
私もまだまだ頑張るぞ!!
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優さんありがとう。
そして、奥様もご主人さんも本当にありがとうございます。
こう して、伝えていただくことがどれだけの方の勇気につながっていくことだろうと思うのです。
胸がいっぱいになって、涙がぼろぼろこぼれました。       かつこ


宮田さんの事実、植物状態からの回復方法をまとめたホームページ
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