「殿様と私」

コメディタッチが効いていて、いま思い出しても笑ってしまう・・・
息もつかせぬ展開で、あっという間に2時間半が過ぎました。

今回の金沢市民劇場の例会は文学座の「殿様と私」、
妹が迎えに来て、野々市フォルテ(11月29日)で観ました。

劇作家としてばかりでなく演出家としても大活躍中のマキノノゾミの新作に文学座が初めて取り組んだ作品です。
往年の名作『王様と私』をベースに日本の明治時代、西洋化が急速に進む東京でいまだ封建的な文化に固執する子爵とアメリカ人女性アンナとの交流を軸に、日本の夜明けをコメディタッチで再現したもの。

子爵・白河家当主にたかお鷹、白河家の家令には加藤武
なんともユーモラスな二人でした。

日本の夜明けを見事に活写し、「極めて質の高いエンターティンメント作品」(読売新聞劇評)との評て、読売演劇大賞・作品賞、優秀男優賞(たかお鷹)、芸術祭大賞(たかお鷹・演劇部門)受賞と社会的にも高い評価を得ました。

<あらすじ>
 1886年(明治19年)、東京・麻布鳥居坂の白河義晃子爵邸。
当主の白河義晃は急速に西洋化する日本になじめず、酒浸りの日々を送っていた。

 ある日、外務卿・井上馨の書生と白河家の家令雛田源右衛門の間に一悶着が起きた。
雛田は時代遅れのちょん髷をからかわれたばかりか、因循姑息な白河子爵は華族の資格なしと罵倒されたのである。
それを聞いた義晃は怒り心頭に発し、これまた時代遅れの討ち入りを決意。
 しかし、
〈白河家を守るには鹿鳴館に乗り込み、
見事なダンスを披露して和魂洋才の手本を示すこと〉
という長男義知の提言に、お家のためならやむを得ずと渋々承知の義晃。
米国人のアンナ・カートライト夫人を指南役に、義晃のダンス修行が始った。

 さて、その成果は・・・。