花の中で亡き人に会う

子育てにお忙しく、日頃お互いに連絡することもないのですが、
郁代の花菖蒲を見られたらしく、
久しぶりにHさんからメールが届きました。

「もう6月、卯辰山の菖蒲きれいですね。
6年前の思い出が鮮明に蘇ってきました。
郁代さんとの思い出も重なり、涙が止まりません。
素敵な写真、有り難うございました」

卯辰山の花菖蒲に会えば亡きご主人に会える・・・
そう思う方がいられることがわかり、うれしかったです。

「本当にお父さん(ご主人)も家族みんなも最期までよい時間を過ごせました 。
『あなたにあえてよかった』の本に出会えたからこそです。
本当にありがとうございます」
と手紙をくださったHさんが、
郁ちゃんにお参りしたいと、友人と一緒に京都から訪ねてくださったのが今年の2月。
その時はHさんご夫婦で歩いた、思い出のスポットめぐりをしたのでした。
兼六園、ひがし茶屋街、浅野川散策・・・

季節は冬、唯一行けなかったのが卯辰山花菖蒲園でした。

六年前のこと、
夫婦で金沢へお別れの旅をしよう・・・
郁代のお別れの旅に心を動かされ、ご結婚以来初めての旅でした。
我々夫婦と2日間過ごし
夜は我が家の近くの温泉へ男同士女同士で入りました。

「郁代は病気だけを相手にするのではなく、
残された大切な時間に、やりたいことをして、
自分らしい時間を過ごそうとしました」
とその時話させて頂いたのですが、
Hさんのご主人は、
自分が大切に守ってこられた工場に最期の二日前まで出勤されたそうです。

その間、バラバラになりかけたご家族の心がひとつになって、
食事をしたり旅行をしたり、
ご主人との思い出の時間を持たれたのでしたね。

息子さんを亡くされた当時、
やはり『あなたにあえてよかった』で郁代と出会ってくださり、
お互いに思いを共有した“あさださん”も、コメントをくださいました。

「この写真を拝見するたびに郁代さんを感じ、
(花菖蒲)の写真を撮られたときのお気持が伝わり、涙が流れます。
亡くなった子どもを感じさせてくれるものはとてもつらくて、
でもとても大切な存在ですね」

いつもブログを読んでくださっているのでしょうか。
有難うございます。