命より「しつけ」ですか?
大通りの歩道をウオーキング中、家から飛び出してきて一人歩きを始める、
1〜2歳の幼児に出くわすことがあります。
危ない、アブナイ!
お母さんが目を離したちょっとのすきに逃げ出してきたのでしょう。
あまりにうれしそうなので、見守りながら黙ってしばらくついて行きます。
5分ほどしてもお母さんが気がつかなかったら、お家へ届けるつもりですが、
たいていは届ける前にお母さんがあわてて探しにきます。
「無事でよかったね、本当によかった!」
今日目撃した光景は・・・信じられないものでした。
交通量の多い三叉路、
横断歩道の向かい側に2歳くらいの幼児が信号を待っています。
他には誰もいません。
このような1〜2歳児用三輪車に乗っていました。
あたりを見まわしても保護者は見あたりません。
「危ない!」
私が横断してその子を守ろうにも歩行者信号は赤。
車の運転手は、いつ、その子が飛び出すかわからないので、
発進していいものやら困っています。
仕方がないので、車は恐る恐る、ゆっくり進みます。
信号が青に変わりました。
すると・・・三輪車が動きだし、
7〜8m離れた木陰に隠れていたらしい父親が、さっとやってきて、
子どもの後ろから渡り始めたのです。
横断中、一度だけ三輪車の棒を強く押し、突き放したので、
父親だとわかりました。
子どもと視線を交わしたようにも見えました。
他人ならやさしく三輪車を押し続け横断、幼児を保護、
警察に届けるのではないでしょうか。
私がこちらへ向かって歩いている時から、
同じ場所で人影はチラチラ見えていたのですが、
まさか父親だったとは・・・。
2歳児に、一人横断の「しつけ」をしていたのでしょうか。
「一人横断、最年少チャンピオン大会」でもあるのでしょうか。
命より「しつけ」が大事だったのでしょうか?
いつまでも疑問が晴れません。