晩秋舟行

ピーヒョロロ〜  見上げれば電柱のてっぺんにトビ


川辺にて詩を吟ずれば


足元に白き花咲き


清流にはカルガモ

 
晩秋舟行(ばんしゅう しゅうこう)
                     市河𥶡齋

    晴江秋静遠涵天
    夾岸霜楓燒晩煙
    漁唱樵歌都去盡
    思詩人在夕陽船   

  晴れ渡った大空の下、大川は秋の気配も清く、
  青々とした水は天をも涵(ひた)すようだ。
  両岸の紅葉は夕暮れの煙(もや)に燃え立つようだ。
  やがて漁夫や樵の歌声も夕闇と共にみな消えつくし、
  詩に心をひかれた人ひとり、夕陽に赤く染まった船に在って、
  詩作に心をこめるのである。


郁ちゃん、聴いてくれますか?