「ぼくの家族は世界一」
雪の日にシジュウカラ
「おばちゃん!」
登校時に毎日顔を出す一年生のN君、歩きながらあんなこと、こんなこと・・・。
「お母さんが出張なので、土曜と日曜は本当のお父さんのいる、
おばあちゃんの家へ、こども三人が行ったんだよ」
おばあちゃんの家は少し遠いので、いつもというわけではありません。
“お母さんの友達(恋人)のお兄ちゃん”に遊んでもらうこともあるようです。
「素敵なおかあさんだね」
「おかあさん、がんばってるね」
と、いつも声をかけるのですが、
「うちの暮らしはたいへんなんだよ」と言います。
「N君の家族は日本一だね」
というと、
「ぼくの家族は世界一!!」
との返事が。
兄妹三人、本当にけなげだなあ。
もうどんなことがあっても、家族がバラバラになるのはいや!
との気持ちが伝わってきました。
「きのうは熱がでて学校を休んだよ」
一日中一人で寝ていたようです。
「お昼、お母さんが一度だけ帰ってきたよ」
胸が痛くなりました。