五嶋みどりさん

五嶋みどりさんのヴァイオリンを初めてお聴きしました。
情感に満ちた、心に深くしみわたる音色、鳴りやまぬ拍手・・・
今も鮮烈に思い出されます。

「オーケストラ・アンサンブル金沢」の第364回定期公演があり、
ヴァイオリン協奏曲で登場しました。

2015年6月22日(月) 19:00
石川県立音楽堂コンサートホール
井上道義(指揮)
五嶋みどり(ヴァイオリン)

〈プログラム〉
ロッシーニ:歌劇「シンデレラ」序曲
シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ブラームス交響曲 第2番 ニ長調 Op.73

五嶋みどりさん仕事の流儀から

〈自分と向き合う〉
11歳のデビューから30年にわたってクラシックの最高峰を走り続けているヴァイオリニスト・五嶋みどり
世界中の名だたる指揮者やオーケストラから共演のオファーが後を絶たず、
参加したCDがグラミー賞に選ばれるなど、その評価は揺るぎない。
聴く者の心を揺さぶる音は、どうやって生み出されるのか。
五嶋がずっと貫いてきたのが【“自分”と向き合う】という考え方だ。
「自分の中にある音、自分がどのようにその音楽に対して反応するかが大切だと思います。外から持ってくるより、自分の中からどうやって出せるのかとか、
中には何があるのか、そういうことを考えていく」
と語る五嶋は、音楽を通してひたむきに己と対話し続ける。

〈素直に、ただ素直に〉
年間の公演数がおよそ100にも上る五嶋。
だが、どこに出かけても、誰と共演しても五嶋が目指すひとつの心境がある。
それは【素直】という至極シンプルなものだ。
「音というものはとても素直に弾いている人の心境や経験が反映されると思うんですけど、
音そのもの自体が、何か自分自身だと私は感じます。
だから私は素直に演奏していきたい。
素直であるために、欲というものをなるべく見つめ直して、
できる限り離していきたいと思います」