嫁入りの儀

そして・・・きのうの小さなお姫様は、20年後花嫁になりました。(笑)


先日、県外からのお友だちを東茶屋街に案内したときのこと、
浅野川大橋近くの料亭“金○楼”へ花嫁行列が入っていったのです。

付近には観光客が珍しそうに集まっています。
「どうぞどうぞ、中へ入ってみてください!」
玄関に入って椅子に座り、実際の結婚式の“嫁入りの儀”の一部を観ることができました。

合わせ水

 嫁ぎ先の仏壇参りをする際に、
玄関先で仲人さんが嫁の実家から持参した水と、
嫁ぎ先の水を一つのカワラケに合わせて注ぎ、花嫁が飲む儀式があります。
これは両家の水になじむようにという願いがこめられています。
花嫁が飲んだらカワラケを割りますが、
これは花嫁が出ていくことがないようにというおまじないです。

実際に観光客の目の前でカワラケが割れると、拍手が起こりました。
私も仲人役で、むか〜し、昔、同じことをしたことがあります。

次は、白無垢姿で嫁ぎ先の御両親に挨拶(「ふつつかものですが・・・」)、
いえ、聞こえませんでしたが。

続いて実家の両親にも挨拶します。

この後、花嫁のれんをくぐり仏壇参りをするのでしょうか。
まだ受け継がれている金沢の風習が、人気スポットで公開されていたのでした。


花嫁のれん


花嫁が結婚式当日の朝などに嫁ぎ先の仏壇参りを行う際にくぐる、
加賀友禅の美しいのれんです。
加賀藩(石川県と富山県西部)で行うとされています。
こののれんは家紋入りで、花嫁の実家の家紋が染め抜かれています。
高価な物であり、一生に一度しか使用しないため、
近年はあまり持参されなくなりました。

我が家にもありますが、一生に一度ではもったいないので、
お正月など、めでたい席に飾ることがあります。

料亭のしつらえとしてもよく使われています。

能登七尾線では、 金沢駅和倉温泉駅間の観光列車 「花嫁のれん」臨時運行されています。