この病気、犬にも蟻にもあげられないわ


かっこちゃんの養護学校時代のお友達(生徒)、
笹田雪絵ちゃんの「身代わりシステム」に、

「代われるものなら代わってあげたいなんて言われることあるけれど、
世の中そういうシステムがなくて良かったと思います。
だってもし私が誰かと代われるとしたら、
誰にこの病気あげていいか分からないもん・・・」
とあって、
郁代が言っているように聞こえました。

「お母さんの代わりに、病気になんかならなくてもよかったんだよ」
「代わってあげれなくてごめんね」
と言ったとき、

「お母さんが病気になったらいやだもの。
お母さんでなくてよかった・・・」
と、郁代が言ったからです。

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「身代わりシステム」       
                 笹田雪絵

代われるものなら代わってあげたいなんて言われることあるけれど、
世の中そういうシステムがなくて良かったと思います。
だってもし私が誰かと代われるとしたら、
誰にこの病気あげていいか分からないもん。

たとえ犬にあげたとしても、
その犬が今の私と同じようにしてると思うと、
どうしていいか分からず、
その犬を一生抱っこしてあげなければ気がすまない。

かといってアリにあげたとしてもやっぱり嫌。
物語に出てくる働き者のアリだからしんどくてもきっと働くのだと思うのです。
そんなの見てられない。
毎日どうしてるかなって気になってしまう。
私が毎日アリに砂糖を運んであげたい。

ということで、この病気は誰にもあげられないのです。
あげてもいいのにあげられないのもくやしいので、
そういうシステムがないのには感謝してます。

でも母に、もし目が見えなくなったら片目くれる?
って聞くと喜んで「あげる」と言います。
私の目はもらったりすることはできないけれど、
それをお互い知っててそう言います。
なんて答えるか知っててそう聞いて、
そして期待通りの返事が返ってくると私はそれだけで充分満足なのです。

誰かが私の代わりに病気をするのはちょっと無理。
この病気は私にしかつとまらないわー。
なんてちょっと大仕事をしているかのような私でした。(故人)
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