心の支えになっている
朝、Aさんから電話があった。
カオルちゃんの病状が予断を許さない状況という。
「大浦さんの書いた本、“あなたにあえてよかった”
を何度も何度も繰り返し読んでいる」と。
「どれだけ心の支えになっているか知れない」
とおっしゃる。
自分の苦悩を分かってくれる人がいると思うだけで、気持ちのバランスがとれるといわれる。
「もっとがんばろうとはもう言えない」と。
「カオルちゃんにはよくがんばったね、よくこれまで辛抱したね、えらかったねと言ってあげて」
私が言えることはそれだけだった。
最期が近づいた時に、
「私の辛い気持ちわかってもらえた」と思えたら、
患者さんは救われると思う。