海外や県外へと、お別れの旅を続けていた郁代でしたが、
病状が進み身体が動かなくなってからは、
友人が自宅へ訪ねてくるようになりました。
病室の主役はいつのまにか郁代になっていて、
見舞いに来た友人が逆に励まされているのが常でした。
「はるこさんがいなかったら、
わたしのオーストラリア生活は考えられない」
などと言葉をかけるのでした。
「自分で自分を褒めたい!」
オリンピック選手は、メダルのためでも国のためでもなく、
自分のために挑戦しているから感動するのですね。
私の人生、私が輝かせる!
郁代に『人生の金メダル』をあげようと思いました。