何もかもに理由がある


        ボケの花


山元加津子さんのメルマガ、毎日読ませて頂いて有り難うございます。


 第252号  4月16日  「息をひそめるように」
を紹介させて頂きます。
かっこちゃんのうれしい気持ちが伝わってきました。
 
・・・・・

メルマガを読んでくださっているお医者さんからメールをいただきました。
「かっこちゃんのメルマガをこっそり、
息をひそめるようにして読んでいます。
ある方から、かっこちゃんのメルマガをすすめられ、
実は最初、半ば強引に登録されて、
しかし、読み始めるうちに、
自分の中の何かがどんどん変わっていっていることに気がつきました。
僕は大きな病院の勤務医をしています。
時折、かっこちゃんのメルマガに登場する医者は、僕の姿そのままです。
苦悩しながらも、家族にこれからの見通しを伝える。
自分の経験で、目の前の患者はどんな経過をたどるのかということを、
ときにきっぱりと伝えなければならない。
そして、それはほとんどはずれないのです。
100パーセントと言っていい。
僕が考えた通りの経過を患者はたどります。
けれど、映画の予告編の動画を僕は気になって観てしまったのです。
かっこちゃんの言い方で言えば、神様の計らいで見せられてしまったのかもしれません。
予告編には出血時の様子も出ていましたね。
僕だったら、同じことを家族に伝えたでしょうね。
意思伝達装置の映像も観ました。一年後にこんなふうな回復をする。
僕にとっては、宮ぷーは回復してはならないのです。
あってはならないことなのです。誤解をしないでください。
宮ぷーの回復は喜ぶべきことです。
しかし、あの出血の状態では、
こういう道筋と決まった線からはずれるということは、
大変なことなのです。
僕たち医者にとって、このような回復がネットで流れている。
だれもが意識の回復はないとみなすであろう患者が、
意思伝達装置によって、気持ちを伝え、
多くの人の心を打つ映像の真ん中にいる。
奇跡というのは、起きるから奇跡と呼ばれる。
だから、起きるのです。
でも、医者はそこで、なぜ起きたのか。
我々にはなぜ起こせないのかを考えなければなりません。
なぜ、宮ぷーがこれほどの回復を見せているのか。
あの映像の前に僕たちはもっと謙虚になるべきです。
もっと命に対しても謙虚になるべきだ。
生きることの可能性を信じるべきだ。
悪夢のように頭から離れないことがある。
これまで患者の家族に伝えてきたあのとき、
回復の可能性は極めて低いが0でないと伝えていたならば、
宮ぷーと同じ経過をたどった患者がいたかもしれない。
宮ぷーにはかっこちゃんがいた。
それはものすごく幸運なことだったことは間違いがない。
かっこちゃんのような人は他には何人もいない。
しかしたとえ、かっこちゃんがその患者のそばにいなくても、
回復のためなら何とでもしようという家族も多くいることだろう。
かっこちゃん、ヤフーメールでしか送れない僕を許してください。
勤務医だからというのは言い訳です。
けれども、僕はこれでも、
ものすごく勇気を出してこのメールを書いているのです。
かっこちゃんのメルマガを読んでいる方の中にも同じ医師の方が
いますか? 
僕は名乗れない勇気のない医者だが、
名乗る勇気のある方にもぜひ、
同じ気持ちでいるのかどうか、教えてほしい」


昨日いただいたメールです。
私はすごくすごくうれしかったのです。
どうしてこんなに涙が流れるのかな? 
メールをくださったお医者さんが、教えてくださったことのひとつに、
奇跡といわれることにも理由があるのだということ。
宮ぷーの回復を奇跡と言ってくださったことがとてもうれしいのだけど、
その回復には理由が必ずあると先生は思ってくださったのですね。
なぜ起きたのか? なぜ起こせないのか?と考えておられる。
なんてすごいんだろう。
なんて素敵な方なんだろうと思いました。
私はいつも繰り返し思うのです。
宮ぷーがよかったらそれでいいのじゃない。
たくさんの人がよくなければならない。
 私ね、思うのです。
誰もが、今のあるがままであることには理由があるのじゃないかと。
生まれた場所、顔かたち、性格、
そして今の状況、苦しみ、痛み、何もかもに
必ず理由があるはずと思っているのです。
それは神様の計らいでそうなったはず。
そして、私たちはひとりで生きていない。
みんなで影響を与えあって、
いつかのいい日のために学びあって、教えあって、伝えあって、
大切なことにも気がつきあって生きているはず。
そう思ったときに、今、その人が抱えている苦しみや悲しみにも理由が
あり、必要だからその苦しみや悲しみがあるんだと思うのです。

 
宮ぷーの日々を知ってくださったお医者さんが、
こんなにうれしいメールをくださった。
ああ、それは本当に、すごくすごくうれしいこと。
叫びたいくらいうれしいことだよ。
宮ぷーの病気、宮ぷーの苦しみ、ある日の熱、ある日の息苦しさ、ある日
の悲しみもなにもかもが必要だからそこにあり、
そのことで、誰かの心が動かされる、
湖に小石が小さな波紋をつくる。
そして何かが変わるよ。
メールをくださったお医者さんは、
「どんどん変わっている」って言ってくださった。
そしてお医者さんは勤務医だって。
お一人がその病院でまた小石を投げられる。
「僕、ひょっとしたらこの患者さんは、
意識が戻るかもしれないって思うんです」とか
「まだわかりませんよね」なんておっしゃって、
そして、何ヶ月か後に意識が戻ったら、周りの方もその小石の波紋を受けて、心が揺れて、
ああ、あの先生が言ったこと本当になったなあって。
そんなふうになっていったら、すごくすごくうれしいことですよね。
もう、そこには宮ぷーがいない。その先生の気持ちがある。
                            かつこ


かっこちゃんの毎日を配信しています。宮ぷー心の架橋プロジェクト