郁代のサプライズ


シドニールームシェアした朝日さん、現在看護師をしていられます。
遠い愛知から何度も往復し、
郁代の最期の日々を懸命に支えてくださいました。
近いうちに子供を連れてお墓参りに行きますと言われていました。
そして、
「10月29日土曜日のお昼過ぎに伺います」
とのメールが届きました。


大阪在住の大原さんは、シドニーで一番最初にシェアメイトとして過ごした方。
「結婚しました。彼女と二人でお墓参りに一度訪ねたいのですが」
と連絡を受けていました。
先日届いたメールを見て、びっくりぎょうてんした私。
「10月29日土曜日のお昼過ぎに伺います」
とあったのです。


郁代とは特別にご縁の深いお二人ですが、
朝日さんと大原さん、シドニーでは繋がりがなかったし、
現在も連絡を取り合ってはいないのです。
滞在の時期がずれていたのですね。


またまた郁代のサプライズにちがいありません。
皆さんの話の輪に入って、
おしゃべりに花を咲かせるつもりなんです!



以前頂いたお便りから。(抜粋)




日本での偲ぶ会              
                      朝日さん

今日は郁代さんを偲ぶ会に参加させていただき、有難うございました。
私も心に詰まっていた悲しみが、少し解放されたような気がします。
正直、郁代さんへの手紙は用意できず、というか、四十九日にも、
相変わらず文字にすると泣けてしまい、最後まできれいにまとめられず、
言葉に詰まるし、自分の気持ちが吐き切れていない、
悲しみから解放されない思いに捉われていました。
しかし、今日、偲ぶ会に参加して、生きぬいた郁への生い立ちを知り、
それを支え関わってきた人に会い、その人たちの前で、郁への思いを口にだして言葉にして話していると、
悲しみを乗り越えて、生き抜かないといけない事を感じました。
それもまた私たちに課された試練なのですね。
最期を見届けた友人として、看護師として、
残された人の悲しみを和らげる看護をするのも私の役割だと、また、郁にお願いされているような、学ばせてもらっていることを感じました。


偲ぶ会の進行、席を整えたり、お食事、飲み物の手配。
それに素敵なお花をいただいたり、お母様の細やかな心配り、
郁代さんへの深い愛情を、たくさんたくさん感じさせて頂きました。
郁は、本当に、本当に幸せな人生を送ったのだと、改めて安堵を感じ、
私も悲しみを溶かしていく思いです。
この偲ぶ会は、本当に私にとっても、癒される良い機会となりました。
ありがとうございました。(2005年)






郁代さんのこと         
                        大原さん

郁代さんは、とても前向きでポジティブな人でしたので、
お母様の様子をかなり心配していることと思います。
他人の悪口など一切口にせず、
要望はあっても愚痴は聞いたことがありませんでした。
生前から友達には恵まれていると言ってましたが、
それは郁代さん自身がそういう友達を呼んでいる、
ということをお話していたことを思い出します。
今、思い出せば、彼女から学ばせて頂いたことが多々あります。


シドニーで一番最初にシェアメイトとして住んでいた時からはや八年。
私は先に帰国しましたがその当時、郁代さんと同室だった彩さんという方が落ち着いたらお線香をあげにお伺いしたい旨、申しておりました。
また、当時の友人とエピソードや写真などを集めてご連絡させていただきます。(2005年)