気持ちが楽になるようでしたら

原生林のなかにぽっかり広がる湿原地帯。
そこに澄んだ水をたたえる田代池。上高地の思い出。

  


友人の実家を継いでいる弟さん。
仕事で近くへ来られた時お会いすることがあります。
お会いすれば
「寒くなりましたね。お元気ですか」
と軽く会釈を交わす程度、そんな間柄です。



先日の事、
「娘さん、がんやったね」と仕事の車を止めて話しかけてこられました。
「実は息子ががんになって、今度手術することになって・・・」
これまでにどんな経過をたどってきたかなど、くわしく話されました。
自分の兄妹にも話してないのだ・・・と。



前途ある若者の深刻な病気、どんなにショックだったでしょう。
郁代と重なって胸が締め付けられるようでした。
本人も両親も、家族以外の誰にも話したくない気持ち、
よくわかります。


辛いお気持ちを、
私に吐き出すだけで荷が軽くなるようでしたら、お聞きします。


体験者に話すことで、気持ちが少しでも楽になるようでしたら・・・。



私は
「失う」ことを
「得た」人です。
私の前では、なにも飾る必要がないのです。