それでも奪われなかったもの

ヒマラヤユキノシタ        花言葉は「忍耐」

                         


昨日の“終末期の悲しい出来事”に対して、
「信じられないこと」「切なく悔しい思い」とのコメント、
郁代に心を寄せてくださり有り難うございました。



私の二人の姉が別の総合病院で看護部長をし、当時は退職していました。
二人とも、
「自分の病院では絶対あり得ない。病院の体制が20年前のようだ」
「当直医が来ないって信じられない」
「必ず看護師の責任者が配置されている」
と言った後続けて、


「県下でも名の知れた病院。
同じ医療従事者として我がことのように恥ずかしい思いでいっぱい」
と本当に恥ずかしそうに言い、
「病院に代わって郁ちゃんとあなたに謝ります」
と両手をついて頭を下げてくれました。


急変時の病院の対応について詳しく書いた私の報告書に対して、
看護部長
「調べたところ、すべてその通りでした。申し訳ありませんでした」
「担当した看護師は、『未熟だった。郁代さんに謝りたい』と泣き続けました」と。


雇用されたばかりの看護師が緊急時に一人で対応するという
「病院の体制が問題だと思うので改善してほしい」
と訴えたのに、簡単には改善できないらしく・・・。



「人として扱われなかったけれど、
そんなことで郁代の尊厳は奪われなかったのですよ」
との思いを込めて精いっぱいの郁代讃歌「あなたにあえてよかった」を書き、
病院の皆さんに読んでもらうことにしました。




「病院のみなさんが出会った郁代は、
末期患者でやせ衰えていたかもしれないけれど、
このように自分を輝かせて生きた尊い人生があったのですよ」


無言のわたしからのアンサーでした。


関係した医師や看護師が本を読んで下さったと聞きました。