助からなかったいのちもご縁のまま
郁代に出会う旅 アボリジニの聖地カタジュタ
昨日の続きです。
浅野川救助のニュースは、金沢の友人から郁代へ知らせがいったようです。
後で聞いたのですが、郁代はシドニーの親友に、
「お母さんがヒーローになった」と喜んでいたんだとか。
その年の年末に帰国した時、郁代は体の異常を訴え受診したのでした。
以来どのような手立ても甲斐なく、
子供が救助された2年後の夏に郁代は逝ってしまいました。
「私は子供を助けたのに、
どうして娘を助けてくださらなかったのですか?」
心の中で叫びました。
小川一乗先生は「人間は自我が強い」ですから
善いことをした時は、「私がした」と言いますね。
「悪いことが起これば、社会が悪い」と、責任転嫁しますね。
とおっしゃいますが、
まさにわたしのことでした。
助からなかったいのちも、
無量無数の因縁によって・・・と、わかっていても
そう叫ばずにはいられませんでした。
よくよく『自我の強い私』と知らされ、ありがたいことでした。
「風の谷のナウシカ」
カタジュタには「風の谷」という往復4.2km(第一展望台まで)のトレイルがあり、宮崎駿監督の名作映画「風の谷のナウシカ」の舞台の原案となった場所。
入り組んだ岩と岩の間を吹き抜ける風の音を受けて、
私も歩きました。