ふたりの夏

ミクちゃんは妖精




「おばあちゃん、遊びに行っていい?」
幼稚園は夏休み、この日も近くに住む4歳のミクちゃんから電話。
亡き娘が遺した犬のビッキーと遊ぶのがお目当のよう。
たっぷり遊んだあとは「トウモロコシは?」と決まっています。
皮をむくのを喜ぶので欠かさず用意しておき、ゆでたてを食べます。




「ピクニックにいこうよ」というので、
鮭おにぎりを一緒に作り、おやつもリュックに入れて、近くの河原へ。




水の中に足を入れると、ああ気持ちいい。
全身の汗が引くよう。
水の中を手をつないで歩きます。
スイミングに親しんでいる私でも、
石に滑らないように細心の注意をしながらです。
孫は石投げが好きで、小石を拾っては投げ喜んでいます。
きれいな石は、大切なお土産に持ち帰るのです。




ミクちゃんは郁ちゃん







  「おばあちゃんはどうして毎日ミクちゃんに会いたくなるのかなあ?」
ミク「ミクちゃんがすきだから・・・」
  「ミクちゃんはどうして毎日おばあちゃんの家に来たいのかなあ」
ミク「自分で言って!」
  「おばあちゃんがすきだから?」
ミク「そうだよ!」
   とうれしそう。




この夏、
ミクちゃんと二人で同じ会話を飽きずに繰り返し、楽しみました。
あなたはおばあちゃんを元気づけにやってきた妖精です。


郁代の逝った8月が終わりました。