「ブルーマウンテンズ」の思い出

「ブルーマウンテンズ」のハイライト「スリーシスターズ」

                                        (ネットより)

遠く離れているから心配だし、行ったことがないから不安なのでした。
郁代のおかげで、一九九八年一月末、
私の初めてのオーストラリア旅行が実現しました。
日本の冬はオーストラリアの夏。

美しいシドニー湾ではディナークルーズを楽しみ、
足を延ばせば広大な森の中をカンガルーが群れ跳んでいました。

世界遺産「ブルーマウンテンズ」のハイライト、
「スリーシスターズ」では、
郁代がガイド役を買って出てくれました。
当地に伝わる悲しい伝説があるのです。


「この一帯に住んでいた魔王が、
ある日美人で評判の高かった三姉妹を連れてくるように、両親に命令しました。
それを不憫に思った魔術師が、三姉妹をとりあえず岩に変え、
魔王の気が変わるまで待とうとします。
しかし、それに怒り狂った魔王がその魔術師を殺してしまいました。
美しい三姉妹は魔法が解けぬまま、
岩となって人間に戻ることができなくなりました」


日本にいるときは旅行会社の海外部門で働いていたのです。
ワーキングホリデイでオーストラリアに渡り、
すぐのアルバイトが旅行会社のガイドでした。
その時練習したものを、郁代は自信たっぷりに、
楽しく実演してみせてくれたのでした。

眼下には見渡す限りのユーカリの森が広がっていて・・・。
その楽しい時間は、今は思い出の中にあります。
一度だけ訪れたシドニーは、私の中でずいぶん身近になりました。
・・・・・

郁代が愛したオーストラリアを再度訪問したのは、
亡くなってから五年半後のこと、
それまで辛くて行くことができませんでした。

☆礼さんのコメントに答えて追記
ブルーマウンテンの名前の由来
ブルーマウンテンの山々、谷は、主にユーカリの木に覆われている。
このユーカリの木は、気温が上がると、葉から油分を蒸発させ、その蒸発した油分がブルーマウンテン一帯を青くみせるため、その名前がついた。

ちなみに名前の由来はまったく違うが、
ブルーマウンテンと呼ばれる山・地区は、
ニュージーランドアメリカ合衆国、カナダなど世界に8箇所ほどある。
その中でも、コーヒーで有名なジャマイカのブルーマウンテンはもっとも有名だ。