泥んこになって

みくちゃんは外遊びが大好きで、
郁ちゃんの子供の頃にタイムスリップするほどです。


外出できなくなった郁ちゃんが飼いはじめた仔犬のビッキー、
こんなに大きくなりました。
郁ちゃん、見てやってね。


オーストラリアへ行ってまもなく届いた、母の日のメッセージ。
・・・・・
Happy Mother,s day!  

お母さん、母の日おめでとう!


お母さんは昔から、
私が「これがしたい!」と言い出したことはさせてくれましたね。
スポンサーにもなってくれて。
ピアノ、エレクトーンも習わせてくれたし、大学も県外へ出してくれ、
英会話や旅行の費用を貸してくれて…。


そして、今回オーストラリアに来ることも、
最終的には許してくれました。
半分、「この子は一度言い出したら、聞かないから…」
というあきらめの心境だったのかな?
もしかしたら、昔からあまり好きなことばかりさせていなければ、
今頃はもっとおとなしく金沢で暮らしていたかも…、
と後悔しているかもしれないね。
ごめんね。好きなことばかりして、そして心配ばかりかけて。


でもね、今まで自分でやる!と決めてやり始めたことは、
自分なりに一生懸命やってきたつもりだし、
つまずきながら、そして少しは苦労しながらやり遂げたこと
(一人旅や、英会話、旅行会社でのちょっぴり大変だった仕事など)は、
全て自分への自信や、
少しのことではくじけない今のたくましさにつながっていると思います。
そんな自分が又、なかなか好きなのです。


お母さん、これまで本当にありがとうね。
私の次の目標は、お母さんのようなお母さんになることかな?


子どもが泥んこになって帰ってきたら、
「こんなに泥んこになるまで、一生懸命遊んできて、えらいね!」
とほめてあげるようなお母さんに。


まあ、こればっかりは自分ひとりでがんばって出来ることじゃないから、
いつになるかわからないけど、
まあ、長い目で見守ってやってくださいませ。


いつまでも元気で若々しいお母さんへ。
オーストラリアから愛をこめて! 

          一九九七年五月 郁代
・・・・・
「あなたにあえてよかった」より


遠くに行ったから知ることができた、子の思い。
手紙は大切な宝物です。

何度も読んでいます。
郁ちゃんに会えるから。


上の二人の子には、忙しさもあってガミガミ母さんでした。
「お母さんは、怒るために生まれてきたの?」
といわれましたが、的を得ていました。

子育て中の、たった一度だけのかっこいいお母さん。
「こんなに泥んこになるまで、一生懸命遊んできて、えらいね!」

その言葉を母へ贈ってくれたんだね。
落第生のお母さんを救ってくれた郁ちゃん、
ありがとう!!