山口晃さんの挿絵が楽しい

新聞連載「親鸞完結編」の挿絵、
今風のセンスで面白いと人気があるようですね。
わくわくしながら毎日楽しんでいます。


東国からの使者(12)

方丈房は思いきったように、また話をつづけた。
「じつは、妙禅房さまが京からおつれになられた古くからの弟子のおひとりが、こんなことをおっしゃったのです。
皆はただ信じて念仏すればよいと思っているが、浄土への往生はそんなにたやすいものではない、妙禅房さまは、これとみこんだ少数の弟子たちには、
もっと大事なことをひそかにご伝授くださっているのだ、と」    (抜粋)


東国からの使者(13)

親鸞さまご自身から、ぜひ本当のことをうかがいたいと思いまして」
「本当のこと、とは?」
問いかける親鸞から目をそらさずに方丈房がいった。
「ただ信じて念仏するだけでよいというのは、わたくしども無学なものたちへの方便の教えで、本当はそのはかにももっと大切な、もっと深い方法が、あるのではございませんか。
そこのところをしんらんさまのお口から、はっきりとうかがいたくてまいりました」 (抜粋)

挿絵の山口晃さんに興味がわきました。

依頼殺到中の画家・山口晃氏より

群馬県立館林美術館で個展準備中の山口晃を訪ねると、
五木寛之の新聞連載小説「親鸞完結篇」の挿絵を会議室で描いている真っ最中だった。
原稿がぎりぎりに届くので、パソコンとスキャナーは出張するときの必需品である。

絵がひっぱりだこというだけでなく、著書『へンな日本美術史』(祥伝社)でも第十二回小林秀雄賞を受賞した。
鳥獣戯画や洛中洛外図といった日本美術の「へンな」面白さを、
画家ならではの視点で解説、橋本治養老孟司ら選考委員に激賞された。
 授賞式のスピーチでは、古今亭志ん生の口調で小林の『無常といふ事』を読んで見せるというサービス精神を発揮し会場をわかせた。

山口晃制作ノート

挿絵が凄い