聖地「ウルル」の思い出

ブログのお友達hidamariさんが、『一万年の旅路』ーネイティヴ・アメリカンの口承史 について感想を書かれていました。

8年間過ごしたとはいえ、ドクターストップがかかるような身で、
郁代はどうして空路10時間以上もかかるシドニーへ出かけたのでしょう。
遺された手帳をみると、知り合った30人もの皆さんとシドニーでお会いした後、
親友とエアーズロックへも行ったことがわかりました。
シドニーから3時間以上の飛行で、日中は40度以上の暑さなのです。

念願の聖地「ウルル」(Uluru)へ私たちも行き、郁代の足跡をたどった旅が思い出されました。

(再掲)
朝陽を浴びるエアーズロック
アボリジニによる呼称では「ウルル」



郁代の部屋に遺されていた本「アボリジニの教え」によって、「ウルル」がアボリジニの聖地だったことを知りました。

「聖地とはね、
世界の創造の祖先たちによって清められ、
精力を与えられた地球の強いエネルギースポットなの。
すべての生き物に、平和を保って維持し続ける強いパワーを与えてくれる場所なんだよ」 (本の帯より)  

 「この地球上にあった小さなもの、誕生間もないもの。
例えば小さな花、種から伸びた草、羽の生えたての鳥、子馬、子牛たち。
それはそれはとても可愛らしく、一歩ずつの感動があって、
最高の遊び仲間だったんだ。
今では、それら動物も植物も、すっかり大きく成長したよ。
でも、我々アボリジニには、
それらがまだ小さかった頃の記憶は残っているんだ。
なぜならば、我々は、
人生の中でその様子と感動を若い者たちへ語り伝えていく義務があるんだ。
だから、生まれたてを見てきた人びとの喜びは、
我々にも喜びとしてハートに染み込んでいるんだ。
まだ若かった頃の地球のことを我々アボリジニが今でも憶えているのは、
つまり永遠に言葉で語り継がれてきているからなのさ」イミャーがいった。
アボリジニの教え」 p186より

夕陽を受けてエアーズロック


アボリジニの壁画



ウルルは、1987年にはユネスコ世界遺産複合遺産)に登録されました。