迷子パトロール

百万石行列では、珠姫お輿入れの列で、かわいい女の子の参加もありました。

今日は迷子の女の子の話です。

武蔵が辻交差点は、最初の演技披露の場所。
人、人、人・・・百貨店の2階、3階、屋上とも鈴なりです。

と・・・、あっちへ行ったり、こっちへ来たり、
キョロキョロと不安そうな女の子が目に付きました。
いつもの癖で、無意識に子供を見守っていたのでしょう。
しばらく様子を見ていると、涙がポロポロこぼれ出しました。

「お家の人さがしているの?」「うん」
「お名前は?」
泣きながら、やっとのことで答えます。
「可愛い名前だねえ〜。Aちゃんが見つけられなくても、
お家の人が絶対にAちゃんを見つけてくれるからね。
ここでおばあちゃんと一緒に待っていようね」

「何年生?どこの学校かな?」
「1年生。浅野川小学校」

「ああ、その学校知ってる知ってる。
おばあちゃんの家にも1年生の女の子がいるんだよ」
どうしたら安心するだろうかと、思案します。

「心配いらないからね。
どんなことしても、おばあちゃんがお家に連れていってあげるからね」

女の子は不安なのでしょう。しゃくりあげて泣いています。

1年生連れ去り事件が報道され、
女子高校生が犠牲になった事件があったばかり。
女の子にしてみれば、お家でも学校でも
「知らない人に声をかけられても返事をしてはいけません。
知らない人の後をついて行ってはいけません」
と、教えられているはずです。

泣いている女の子の手を握ることも、
抱きしめてあげることもためらわれるのでした。

10分以上たったでしょうか。
向こうからお父さんと、お姉ちゃんが走ってきました。

「ごめん!ごめん!」
「ありがとうございます!」

「うわあ〜ん!」
女の子はいっそう大きな声で泣きながら、飛びついて行きました。
お父さんにしっかり抱きついたまま、
決して離そうとはしませんでした。
これまでの不安が、身体中にあふれていました。

お家の方も、どんなに心配されたことでしょう。
この喧騒と人混みの中、いつ連れ去られても不思議ではありません。

ああ、よかったなあ、よかったなあ。

ウオーキングの私には、
子ども見守り隊の役割があったのだと、改めて気づかされました。

暑さと共に子供の水難事故も多発しています。

何年も前の出来事、
溺れた幼児を助けた日の場面が目に焼き付いています。
浅野川に沿って歩きながら、水辺パトロールも欠かせません。
これから忙しくなります。