「ありがとうございます。おかげさまで」         

御誕生寺住職板橋興宗師(元大本山總持寺貫首曹洞宗管長)が、
米寿記念に御本を出版されました。
米寿をお祝い申し上げます。

『足の裏で歩む』 

その中で、お母様の晩年について書かれています。
「母の実家も曹洞宗で、どこにも浄土真宗とご縁がなかったのに、
最後は“ナムアミダブツ、ナムアミダブツ”と唱える日常に驚いた」と。

板橋興宗師も講演会で同じようなことをよく言われました。
笑いながら・・・。

「立場上大きく言えないんですが、心の中でナムアミダブツ、ナムアミダブツ、
ありがとうございます、おかげさまで、といつも言っています」と。

『あなたにあえてよかった』(2006年10月)発刊当時、板橋興宗師がお手紙をくださいました。

『御無禮いたします。
北國新聞社の北市さんから『あなたにあえてよかった』の御本を贈っていただきました。
御心情、私なりに汲みとれるものがあります。
20冊ほど北市さんに購入を依頼しました。
縁ある人々に読んでもらおうとおもいます。

実は私も癌を手術しました。
いま転移しているそうです。
内灘の医科大に通っております。
治療中です。
私の場合、年齢です。

体力のある限り生きつづけたいと思っております
拙著、1冊お送りしてみたいと思います。
ご大切に、ご大切に、ご大切に
板橋興宗拝』

当時も、ご自身の癌を公表なさっていました。

同じ出版社から同時期に発刊された著書『猫は悩まない』(2006年7月)が同封されていました。

中表紙にはサインが・・・もったいないことです。

金沢の大乗寺にもおられたことがあるのです。

     
          
「ありがとうございます。おかげさまで」が、
いつのまにか、郁代の声となって聞こえてくるのでした。