梨の妖精

花ちゃんが主人公で、亡くなった花子さんと梨園繋がり・・・

「ふなふな船橋」49  吉本ばなな・作

「花ちゃん、いつも、いっしょに遊んでくれてありがとう。
私慰められた。
生きていてこの部屋にいるあいだ私の心はずっと淋(さみ)しくて、
梨の妖精以外友だちがいなかったから。
生きて、実際に出会って、友だちになりたかった。
でも私がいなくならなかったら、この家に花ちゃんが来ることはなかったんだから、私たち、実際にはどうしても会えなかった。
しかたないよね。」
・・・・・
「ごめんね、私、まだ話を整理できてないみたい。
あなたはいつも夢で会う女の子。
花子さん。
名前は絵に書いてあった。」
私は言った。
「私は花、だから私たち似た名前だねっていつも言いたかった。」
                                  (朝日新聞連載小説より)


小説を読んで、私も川向いの梨の妖精に会いに行きました。

梨畑は緑に包まれています。

あまり人の通らない川べりの小道、
ほわほわっとした草が生えていて、夢の中のよう・・・
ここではあなたに会えるのです。


小道を先に進むと崖っぷちで行き止まり・・・


橋を渡り戻ってくると、現実の世界が待っていました。
家の前の通りです。