武家屋敷跡界隈

繁華街の香林坊から左に直進すると、歩いて10分で兼六園
右の小道を歩いて10分のところにあるのが、長町武家屋敷跡です。
日帰り観光の方には、どうしてもこちらは案内できないことが多いのです。
先日、秋風を感じながら、ぶらっと歩いてきました。


長町界隈は、かつての藩士が住んでいた屋敷跡であり、
土塀の続く町並みの中では今も市民生活が営まれています。
石畳の小路を散策すれば、当時の雰囲気がしのばれます。


何本もある小路は、大野庄用水にかかる2の橋、4の橋などへと続いています。




武家屋敷跡野村家


長町で唯一、一般公開されている武家屋敷跡。


代々奉行職を歴任してきた加賀藩士・野村伝兵衛信貞の屋敷跡を公開しており、格式を重んじた当時の様式を見学できます。
加賀藩のお抱え絵師、狩野派の画人・佐々木泉景による山水画をほどこした襖や、
総檜造りの格天井、ギヤマン入りの障子戸など、文化財的な評価も高い屋敷です。

野村家の庭園は樹齢400年の山桃や椎の古木や六尺に及ぶ大雪見灯篭、
さくらみかげ石の大架け橋などが絶妙なバランスで配置されており、
濡れ縁のすぐ下にまで迫る曲水、落水を配した佇まいは、
屋敷と庭園が見事に調和した造りを見せています。


また、石造りの階段を上ると茶室があり、
眼下に庭園を眺めながらお抹茶を頂くこともできます。

2009年にミシュランの観光地格付けにて2つ星に選ばれ、
また過去には米国の庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」誌の日本庭園ランキングで第3位に選ばれるなど、
海外からも高い評価を受けています。