いのちのバトンタッチ 2
本を読まれたというHさんから、お便りをいただいたことがありました。
K大医学部教授の御主人が追試の学生に対して、
「『あなたにあえて・・・』を読みレポートを提出する」
との課題を与えたと書かれていました。
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素晴らしい本を読ませて頂きました。
感謝いたします。
死の谷の淵を通る時も背筋をしゃんと伸ばし、
望みを持って歩まれた郁代さんの姿は誰をも励ましてくれることでしょう。
深い感動を覚えます。
人はどれだけ生きたではなく、どう生きたかですね。
死は終わりではないことを私も思っておりますが、
この本を通して確認いたしました。
母娘の信頼と愛情、ご家族の深い絆が心に迫ってきます。
うまく言い表せませんが、
素敵な郁代さん静子さん親子にこの本でお会い出来、
大変嬉しく心より感謝いたします。
医学部学生の指導にあたる主人は追試の学生に対して、
『「あなたにあえてよかった」を読みレポートを提出すること』
との課題を与えたそうです。
有り難うございました。
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なんともったいないお言葉でしょう。
御主人は、医学部生に“いのちのバトンタッチ”をしてくださったのですね。
Hさんご夫妻、本当に有難うございました。
合計50人以上(原画)の人が描かれています。
万国旗がはためき、日の丸と校旗が中央に。
真っ青な空にはお日様が笑っています。
親にかまってもらえなくても、毎日楽しい日を送っていたんだなあと、
うれしくなりました。
郁代が1年生の時、入学式にも行ってやれなかった・・・
とても忙しいことがあって、宿題を見たこともなかった、
夏休み帳をいっしょに開いたこともなかったと、
心を痛めていたのに、
ちゃんと楽しい絵が残っていて、
どんなに救われたことでしょう。
この時の担任がやさしい金丸先生で、
私の知らないところで幸せな時間を過ごしていたのでした。
あれから30余年・・・再び先生は大学で、“郁ちゃん”を語ってくださっています。
最初は郁代の友人に感謝の思いを届けるために自費出版したのです。
編集者が強引に『あなたにあえてよかった』を、
“出版社出版”にしたいと言ってきたとき、
「本人は、悲しいこともあった自分の人生が公開されることを望んでいるだろうか」
と悩み、断固反対しました。
それでも決してその方はあきらめなかったので、
「これはきっと郁ちゃんが、皆さんと繋がりたいのだ!」
と思ったのです。
今、あなたは大好きな先生に、
1年生の郁ちゃんとなって抱きしめられている・・・
ああ、本が世に出たのはこの日のためだったのですね。